あの先輩、絶対気にしないよ

3698:二年主席

生まれに秘密があって、そこそこ大人になってから知った……みたいなことある人います?

 

3699:名無しの>1天推し

どうしたどうした

 

3700:名無しの>1天推し

急だな

 

3701:名無しの>1天推し

王道といえば王道……だけどなぁ

 

3702:自動人形職人

転生者だとあまり無い気もしますね

 

3703:名無しの>1天推し

生まれた時から意識はっきりしてること多いもんなぁ。

赤ちゃんの時は記憶なくても、すぐに前世の記憶取り戻すのが大半だし

 

3704:名無しの>1天推し

憑依とかだとワンチャンあるくらい?

 

3705:脳髄

漫画とかなら見るけど、やっぱ転生者だと起こりにくい案件なイメージ。

転生特権に隠された使い方が……! とかならともかく

 

3706:名無しの>1天推し

>1もそのパターンだしな

 

3707:名無しの>1天推し

ここのメンツでそういうのなさそう?

 

3708:名無しの>1天推し

しかしそれ聞くってこたぁ

 

3709:名無しの>1天推し

>1、まだなんかあったのか

 

3710:自動人形職人

出生っていうと……>1は帝国の貴族がお母さんでしたよね

もう縁切ってるみたいですけど

 

3711:名無しの>1天推し

お坊ちゃま

 

3712:名無しの>1天推し

こんなお坊ちゃまいたらいくらでも可愛がってるよ

 

3713:名無しの>1天推し

お母さんがそれってことはパッパになんかあったか?

 

3714:二年主席

母関連なんですけど。

母さんの実家の話、これまで全然聞いたこともなかったし

正直興味もなかったんですけど

 

3715:二年主席

母の実家、どうも帝国でも七大貴族とか言われるレベルの大貴族だったぽくて

帝国で最大規模の7つの家の一つとか……

 

3716:名無しの>1天推し

えぇ……

 

3717:脳髄

 

3718:名無しの>1天推し

お坊ちゃまどころじゃないじゃん

 

3719:名無しの>1天推し

七大貴族、かっけぇ~~~~

 

3720:自動人形職人

田舎生まれの実は高い地位の主人公とかどこまでテンプレを……

 

3721:名無しの>1天推し

うける

 

3722:名無しの>1天推し

やば~~

 

3723:名無しの>1天推し

それは……また色々面倒そうな

 

3724:名無しの>1天推し

なんで今更それ分かったん?

 

3725:二年主席

聖国の一件で、御影と婚約したり、二つ名貰ったりしたわけですけど、貴族にもなったじゃないですか。

元々去年のクリスマスの一件で帝国の実家にも伝わってたみたいなんですけど、

僕が貴族になったのもあって会いに来たというわけで……。

 

3726:名無しの>1天推し

あー

 

3727:名無しの>1天推し

なるほど

 

3728:自動人形職人

それは……またなんというか

 

3729:名無しの>1天推し

面倒な気配がする

 

3730:名無しの>1天推し

そう?

 

3731:名無しの>1天推し

マ?

 

3732:名無しの>1天推し

家族の再会ちゃうんか

 

3733:名無しの>1天推し

もし家族の再会望むならクリスマスの一件直後に会いに来ていたのでは

 

3734:名無しの>1天推し

あー……

 

3735:脳髄

貴族のドロドロした先入観が俺を駆り立てるぜ

 

3736:名無しの>1天推し

帝国の貴族って話だけどどんな感じなんだろ

 

3737:一年主席天才

わりとパブリックイメージの中世……実際には転生者の言う華やかな貴族社会って近世なんだけど、それの貴族まんま感ある

 

3738:名無しの>1天推し

おっ、天才ちゃん。

 

3739:名無しの>1天推し

今日は重役出勤ね

 

3740:一年主席天才

>1がおばあさんと会ってる間、先輩殿から>1の家の話色々聞いてた。

 

3741:名無しの>1天推し

おー

 

3742:名無しの>1天推し

お祖母ちゃんが来たのか

 

3743:二年主席

です。まだ50代とかだったので思ったより若かったですね。

祖母自体は優しそうというか、会って母の話とか学園の話とかしてわりと和やかに済みました

 

3744:名無しの>1天推し

ほうほう

 

3745:名無しの>1天推し

確かに祖母ちゃんでそれは若いな

 

3746:名無しの>1天推し

貴族の令嬢なら十代半ばとか後半くらいで結婚も珍しくないでしょうしね

 

3747:名無しの>1天推し

確かに

 

3748:脳髄

先輩から聞いた話はどんな感じだったん?

 

3749:一年主席天才

>1の……というか>1のお義母さんの実家は、アンドレイア家という。

古代ギリシア語の勇気であり、帝国では武家の名門らしい。

 

ちなみに先輩殿のフロネシスは同じく古代ギリシア語で叡智。

やはり古代ギリシアにおける「七つの枢要徳」から来てるようだね。

他の七大貴族も、それと対応してる家名だった。

 

3750:名無しの>1天推し

ほー、勇気

 

3751:名無しの>1天推し

すうよーとく。あんま聞いたことないなぁ

 

3752:一年主席天才

みんな大好き七つの大罪の反対

 

3753:名無しの>1天推し

あーね

 

3754:名無しの>1天推し

七つの大罪なら解る

 

3755:名無しの>1天推し

みんな好き

 

3756:名無しの>1天推し

でもリアルに敵に出てくるとげんなりする

 

3757:自動人形職人

>1の世界、7って数字大好きですね

 

3758:二年主席

7属性が世界の根幹ですし、色々7って数字が基準ですね。

時間は24時間60分60秒なのでよく考えると違和感ありますけど、まぁそこは便利なのでいいですし。

 

あとはまぁ7+1で8とか系統の5とかも。

 

3759:名無しの>1天推し

そのあたりは世界によるやつね

 

3760:一年主席天才

うむ。

 

それでここで問題の一端>1の本家のアンドレイア家と先輩殿のフロネシス家。

この家は大体ひっっじょ~~~~~~に仲が、悪いということ。

 

3761:一年主席天才

というかフロネシス家は他の七大貴族の六家から蛇蝎の如く嫌われているらしい。

 

3762:名無しの>1天推し

えぇ……?

 

3763:名無しの>1天推し

なんで……?

 

3764:名無しの>1天推し

よく七大貴族にひとくくりにされてんな

 

3765:脳髄

うける。

学会で嫌われ社交界で嫌われて家としても嫌われてるとか

あの先輩針の筵すぎるでしょ

 

3766:名無しの>1天推し

そのわりには人生エンジョイしまくってるけどなあの先輩

 

3767:名無しの>1天推し

おもしれー女

 

3768:自動人形職人

なにか理由があって嫌われてるんですか?

 

3769:一年主席天才

それはちょっと説明が長くなるのでまぁいいよ。

近世貴族社会について蘊蓄垂れないといけないことになるからね。

 

一言でいうとフロネシス家はフランス革命みたいなことが起きないようにするためのストッパーみたいなもの。

 

3770:名無しの>1天推し

あーん?

 

3771:ステゴロお嬢様

はいはいはいはい。理解しましたわ。

そりゃ他の貴族から嫌われますわ。

 

3772:暗殺王

同じく。

貴族から嫌われつつ、皇帝から重宝されているだろうし、そういうとこもあるだろうな

 

3773:名無しの>1天推し

おっ、コテハン勢身分高い組

 

3774:名無しの>1天推し

平民には分らん話だ

 

3775:名無しの>1天推し

どういうこっちゃ

 

3776:ステゴロお嬢様

天才さんの言う通り話が長いので、>1の話が終わったら私か王様ニキでやっておきましょう

 

3777:名無しの>1天推し

うっす

 

3778:名無しの>1天推し

助かる

 

3779:脳髄

人材豊富なスレだぜ

 

3780:一年主席天才

まぁこれだけなら別に>1にはあんまり関係ない話だったんが。

別に家門の一人というわけではないし

 

3781:名無しの>1天推し

確かに、今更そんなって感じよな

 

3782:名無しの>1天推し

あの先輩、絶対気にしないよ

 

3783:名無しの>1天推し

むしろ楽しんでそう

 

3784:自動人形職人

それで、家同士の関係以外に何か問題が?

 

3785:二年主席

祖母から、その。

 

お見合いを勧められまして。

 

3786:脳髄

アァァ~~~~~~??????

 

3787:自動人形職人

貴族すぐそういうことする

 

3788:暗殺王

これはありえぬなぁ!

 

3789:ステゴロお嬢様

殴り込み案件ですわ~~~~~~!!

 

3790:サイバーヤクザい師

暴動ものだよなァ!!

 

3791:奴隷童貞冒険者

今更出てこられても認められないっす~~~~~!!!!

 

3792:冒険者公務員

お姫様! 先輩! 鳥ちゃん! 天才ちゃん!

これが私たちの>1ヒロインカルテットであります!!!!!

 

3793:アイドル無双覇者

大炎上にゃ~~~~~~~!!!

 

3794:名無しの>1天推し

コテハン勢拗らせすぎだろ

 

3795:名無しの>1天推し

うける

 

3796:名無しの>1天推し

いっつも全員おる

 

3797:二年主席

僕も断ったんですけど「いいからいいから」「そういうものだから」と聞いてくれなくて。

とりあえず会うだけって感じなんですけど、悪気ゼロだったせいで断りきれず……

 

3798:名無しの>1天推し

めんど~~~~

 

3799:名無しの>1天推し

悪気ゼロなのも逆に困るな

 

3800:一年主席天才

帝国は第二夫人とか愛人とか、箔付けの意味合いもあるらしいしね。

 

3801:脳髄

天才ちゃんはそれでいいんか~~~~~????

 

3802:一年主席天才

相手を知らないしなんとも

 

3803:名無しの>1天推し

ん?

 

3804:名無しの>1天推し

相手の情報ないの?

 

3805:二年主席

絶対気に入るとか会ってからのお楽しみとかで教えてくれなかったですね

いやほんと勢いに押されました

 

3806:ステゴロお嬢様

きな臭いですわ

 

3807:名無しの>1天推し

>1的に今のお気持ちは

 

3808:二年主席

正直、気が進まないですね

御影との婚約最近のことですし、天才さんもいますし

 

3809:名無しの脳髄自動暗殺童貞サイバーステゴロ公務覇者>1天推し

さす>1

 

3810:一年主席天才

全員でバグを使いこなすな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……今、何と言いましたか。お母様」

 

 トリウィアの研究所。

 彼女は一人の女性と向かい合っていた。

 初老手前の痩せた女。

 トリウィアと同じ髪とオッドアイに、シルバーフレームの丸眼鏡。

 表情は無く、外見も相まって年を重ねたトリウィアという印象。

 それも当然であり、彼女の母、アイネス・フロネシス。

 彼女は煙管を吹かしながら娘の言葉に応える。

 

「見合いの相手を見繕いました。予想はしていたでしょう」

 

「……」

 

 していた。

 確率が高い、しかしてあってほしくなかった予想だ。

 煙草を手にした掌を額に当てたトリウィアは微かに頬を引きつらせる。

 

「……お母様。だとしても、私の相手に名乗り出るような相手は帝国にいないでしょう」

 

「はい。ですが、しないわけにはいかない。それは解っているでしょう。お前はフロネシス家の長女なのですから」

 

「……」

 

 それも、その通り。

 結婚をしたいとは思わない。

 トリウィアの研究である系統魔法の汎用性普及の為には系統の組み合わせを網羅した上で、さらにはそれを世界中に普及させなければならない。それにはきっと膨大な時間がかかる。

 だが帝国の七大貴族の長女として、しないわけにはいかないのが実情だ。

 残念ながらそれはそういうものなのだ。

 

「…………では、誰が? 私と見合いをしようなどという数寄者は」

 

「アンドレイア家の者です」

 

「はぁ?」

 

 彼女らしからぬ間抜けな声が上がった。

 アンドレイア。

 帝国七大貴族の一つ、武門の最名家であり、フロネシス家の貴族界における役割の都合上、政略的に敵対し続けている家でもある。

 かつてトリウィアが婚約候補者たちを並べた時、アンドレイア家からは出てこなかった。

 そして、或いはもう一つ思うこともある。

 

「言いたいことは分かります。なので、断ってもいいでしょう。その場合、アスレカが相手になりますね」

 

「……アスレカお母様じゃないですか」

 

「知っての通り、アスレカは夫の第三夫人ですが、あれは両親が急逝し、保護するための措置。年は二十五といささかとうが立ってはいますが、教養も器量も問題ありません。あの人も彼女に手を付けていませんし。なので、お前が断れば、彼女になるだけです」

 

「…………」

 

 なら、態々私に声を掛けなくても、という言葉は喉までで飲み込んだ。

 貴族の娘で結婚できないままというのは社交界では恥だ。

 むしろ、こうして王国まで来て話をしてくれるだけ母は自分を慮ってくれている。

 それよりも気になるのはアンドレイアという家名だ。

 

 なぜならば。

 それはウィルの母親、ベアトリスの家名でもある。

 既に家名を捨てた彼女はフロネシスである自分に対して確執を見せなかったので自分も同じように接した。

 ならばと。

 うなじが、ぞわぞわする。

 それは不安か期待か。

 

「それで…………相手は?」

 

「はい」

 

 母はすぐには答えなかった。

 

「アンドレイア家との確執は長く、深い。……ですが、お前の学会や社交界での立場についてアンドレイアの奥方と話す機会がありました。彼女は一人娘がかつて出奔したことに心を痛めておいでで、故に……そう、意気投合したのです。だから」

 

 まだわからない。

 トリウィアの知る限りアンドレイア家には傍流も含めれば年頃の男はそれなりにいる。

 しかし、もしも。

 もしかしたら。

 

「お前と親交があるウィル・ストレイト。アンドレイア家の直系。家名は排していても、血の繋がりは排せない。名誉貴族となった以上、繋がりがあって損はない。――――えぇ、私はお前に彼の少年との婚約を勧めに来たのです。向こうも王国に訪れて同じように話を進めていることでしょう」

 

 

「分かりました受けます実はもう後輩君にはプロポーズされていたりもしたのでちょうどいいですねいつしますか?」

 

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