ラテを飲みオレは奈美さんと校内をまわっ

 た。

 

 で、そろそろ帰ろうかとなり一応陵と優依

 に挨拶して行こうとなった。

 

 

「んじゃ、オレたちそろそろ帰るわ」

「おー、来てくれてありがとな」

「うん。じゃ」

「またねー‼︎おふたりさーん」

「あー、ラテアート頑張れよ。色んな意味で

 さ」

「んもー、ウサギならうまいんだからね‼︎」

「あー、耳さえきちんとできればそこそこウ

 サギならいけるな。ウサギに感謝しろよ」

「あー、ウサギに感謝するさ」

「「「「あはは」」」」

 

 というわけで楽しく学園祭見学が終わった。

 

 

 それから数ヶ月後

 

 隣同士だけど特に接点もなく優依とはあま

 りあわない日々が続いた。

 

 あー、さみーなー。

 雲を見上げると真っ白だった。

 

 ⁉︎

 

 なんかチラチラしてね?

 

 オレはガラリと部屋の窓を開けた。

 

 あー、雪じゃん。

 と思いながら雪をボーっと眺めていた。

 

 すると優依も雪に気づいたのか窓を開けた。

 

「おー、優依」

「あ、和希!雪だよ‼︎ほら!雪‼︎」

「うん。知ってる」

「んもー、久しぶりの雪なんだからもっとは

 しゃがなきゃ」

「わー、雪だー」

「棒読みー」

 

「「あはは」」

 

 優依とこうしてベランダで向かい合って話

 すのは久しぶりだった。

 

「寒いな」

「うん。でも雪だから許す」

「何をだよ」

「あはは。あ、明日ならホワイトクリスマス

 だったのにね」

「あー、だな。明日は、陵とデート?」

「うん。そっちも?」

「あー、うん」

「そっかー。あ、陵くんに雪の画像送ってあ

 げよっと」

「オレも奈美さんに送ろうかな」

「うんうん。そうしな」

 

 と言うわけでそれぞれに送った。

 

 …

 

 変なの。

 なんか変なのーーー‼︎

 

 ピコン

 あ、奈美さんからだ。

「じゃあな」

「うん。」

 

 …

 

 あーあ。

 

 オレは窓をしめてついでに優依に対する心

 のドアもしめた。

 

 優依にあうとどうしても奈美さんよりも優

 依への愛情が強く込み上げてしまう。

 

 …

 

 違う…

 違うんだ。

 優依は、ただの幼馴染。

 オレの彼女は、奈美さんなんだ。

 

 オレは、何度も自分に言い聞かせた。

 

 …

 

 オレは奈美さんと付き合って結構経つけど

 実はまだキスもしていない。

 

 でも、なぜだろう。

 奈美さんもオレにそんな事望んでいないよ

 うな気がする。

 

 オレたちは、そもそもなぜ付き合っている

 んだろう。

 

 …

 

 続く。

 

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