第3話 君のくちびる……

美味しい?    


美味しいよ。君のくちびる……

とっても、美味しかった。



だけど。




君は、僕を


なぜ、君は僕に

味わう事を、


容易く許すの?




『君は……おいしい。』


『甘いんだ。甘くて切ない……』





くちびる……から

君の声が漏れてくる。


僕は振り向かれなくてもいい。



君さえ居れば。と……

思っていたさ。




けど、君は……僕を



分かってるんだ。


分かってるんだ最初から、



君は僕にそれを、味わう事を




君の全部が

狂気な愛情ほど


信頼出来るモノはない。




許してくれ……僕を見ていない

君へ。




愛してるんだ。

君だけを……愛してるんだ。




そのくちびるを。




僕は振り向かれなくてもいい。




だから。

その魅力的な存在全てを……



僕に、預けてくれないか、




君は、嫌だとも何も言えない。




言ったら、この拳銃で、

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