韓流ドラマ、日本のドラマ回想記

第9回 『ガール・コップス』2019年 韓流ドラマ感想

　クラブに来ていた若い女性が酒と新種の麻薬を飲まされ暴行を加えられた上にアダルト動画サイトに48時間以内に上げると脅されていた。被害者の女性は警察署に届け出ようとしたが、とうとう自殺未遂をしてしまう。

　という衝撃的な内容から始まった映画ですが、実はこれは大きな社会問題を提起している内容でした。

　女性が蔑視され、クラブに行くのが悪い、そんな人についていくのが悪い、と世間も警察すらも取り合ってくれません。それどころか、警察はまともな調査すらしようとしないことに怒りを覚えた、2人の女性コップ（警官）、パク・ミヨン（ラ・ミランさん）と義妹のチョ・ジヘ（イ・ソンギョンさん）は、この事件を通して世間の女性蔑視を改善すべく非公式な独自捜査に動き出します。

　少女時代のスヨンさんもヤン・ジョンミとして、ソンサン警察署総合相談窓口として、巧みな防犯カメラ操作で犯人を追いかける役で出演されています。

　その後も2人の義姉妹の体を張った潜入捜査でハラハラの展開になっていきます。最後にはカーチェイスアクションの凄い場面に！

　とにかく飽きずに観ることが出来ました。この時代でも女性が被害者になる事件に関して、女性に責任があると頭ごなしに決めつける世間の偏見と女性軽視の世論に切り込む作品となっています。

　女性警察官でもここまでやれるのだ、というような見事なアクションと決断力の素晴らしさで、主演の2人がスカッとさせてくれます。

　女性として、どこまで男性を越えられるのか？ 男女平等の世界は叶えられるのか？ 未だに女性が被害を受ける事件の度に、被害者の責任まで問われる理不尽さは、どこの国にもありがちなのですね。

　こういった不公平をスカッとさせたい方、また、男性にとっても、カッコイイ女性の活躍とアクションを見たい方に最適な映画だと思いました！

　*** 追記 ***

　ここからは完全に私個人の感想です。

　とにかくスカッとしました！

　女性にとって、まだまだ生きづらい世の中なのだという焦燥感と、いや、この映画が作られたということは、誰もが納得のいかない世の中を変えようとしているからだという期待感もありました。

　実は次回の私のオリジナル小説で、その如何わしい人のクラブを舞台とした事件が起きますので、たまたまナイスタイミングな映画でした！

　女性は被害者になる事が多いように思いますが、本当にこの映画を観て、最低限の危機管理はしっかり身につけよう、何でもかんでも信じすぎることは危険だということを学んだ気がします。

　もちろん被害女性には非がありませんが、悔しい思いをしたときや、そんな危険なシチュエーションに遭遇したときに、傷付けられたり命の危険のないような法体制の整備やこういった事件を予防するために、人々の考え方を徹底して変える必要があるのではないかと思えました。

　日頃の不公平に悩む頭をスッキリさせたい方にぜひオススメいたします！

　義姉の夫で、実兄の不甲斐なさやバッドタイミングのドジさ加減もエスプリが効いていて面白かったです！