第34話 性懲りも無く暗い小説を書いている

性懲りも無く暗い小説を書いている。


私のパソコンとiPadの中には、1万字〜4万字未満で死にかけ書きかけの小説がごまんとある。その死にかけ書きかけの墓場から掘り起こして書き上げた小説が、だいぶ前に書いたムーンライト・ソナタなのだが、墓場の小説をどう供養するか、どう消化するかというのは私の常々の悩みだったりする。あの時は絶対に投稿する、という感じだったしな……。


個人的に「閉じて」小説を書くことが出来ない。インターネットで小説を公開するようになってから、書き上げたら一話分だけでも投下というルーティンに慣れきってしまったので、例えば「ネット公開もNG」みたいな小説賞に投稿する場合、この手が使えなくて地味に辛い。そして肝心の一話分も、どこかしらかで虫食いだったりするので、公開まで踏み切れない。

よくよく思えば、ネット小説というのは恵まれている。公開していれば誰かの目に触れて、ありがたいことに途中まででも感想を下さる方もいる。

元来小説を書くという行為は、大変孤独なはずなのだが、ネットで公開するということはその孤独を和らげてくれることになる。


ある意味孤独ではない状態に慣れきってしまったのか、私。


そんな中でも、今書いている小説は割とくらい。つーか、暗くない小説を私は書いていないのでわ・・・?という自らに対して薄らとした不安がある。いや別に不安に思うことはないと思うんだけどさ。話の雰囲気に自分の精神が引きづられることだってあるじゃん?そういうことよ。


清少納言先生のような溌溂なる筆ぶりと陽の気を見習いたいものです。


ただぶっちゃけたことを言うと、書き上げられたらこれは私にしか書けないものが出来上がっている、ような気がする、と言うよりも、私にしか書けないものにする、と言ったほうがこれからの執筆に少しは気持ちが上がるのかもしれない。


いつ公開できるのかわかりませんが、書き上げたらどこぞの賞にぶん投げるつもりです。それまでは、それまでは……。


この小説に付き合ってくださる方、切に募集いたします。




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