第1話 芋たこVSちむどん

BSプレミアムで再放送していた朝ドラ「芋たこなんきん」が今週で終わってしまう。マジで悲しい。


いやね、私。本放送の時にちょいちょいみていたんです。2006年。田辺聖子さんの人生が原案となったこの朝ドラ。

朝ドラと言ったら爽やかな若い女の子、という認識を改めさせる藤山直美と國村隼の夫婦がとにかくいい。酒飲みのおっちゃんおばちゃんが晩酌しながらひたすら喋っているという激渋シーンがものすごく多いのに、脇の人まで細密に人生が描かれていて面白い。

BSプレミアムの再放送で、本放送以来の再放送が決まったーきゃっほーーい!と喜んでいたら、Twitterでもどこでも評価、激奨の嵐。今見ても新しすぎる朝ドラ。5人の子供がいる男寡の家に嫁ぐが「私はお母さんになるんじゃなくて、好きな人と一緒に暮らす」という、素晴らしいこの価値観。個人的には純子さんが更年期になった時の茶化すのでもギャグとして扱うのでもないフラットな目線がいい。

そりゃそうだ。評価されて当たり前よ面白いもんね、ハハハー。


……。


……!!おい!!!


今褒めるのより、当時褒めろよ!!!!!!再評価されるのはめちゃくちゃ嬉しいけど、当時なんで人気がなかったんだよ!!!!



で、だ。



ちむどんどんも多少なりともポロポロみている。これ、確かに脚本としてはガタガタだけど、いいところが全くないわけじゃない。歴代の朝ドラヒロインの中でも、ぶっちゃけ暢子は個性が薄い方だし、良くも悪くもいい子。目立ってウザくもないしとろくも無いしアホすぎでもなく押し付けがましくもない。羽原さんは「行列の女神 らーめん再遊記」をみていらしゃったのでしょう。らーめんの時のゆとりの方が数億倍やばかったし、暢子ははっちゃけているっていうほどはっちゃけてはいない。ゆとりをマシにしたら暢子になったんじゃないかと思うほど。

何よりも「戦争を天災として描いてはいない」ところはいいと思っている。後の方からキャラクターが「ここをこう思って、この時こうだったのか」というのがわかっていくのとかも私は嫌いじゃない。一番は仲間由紀恵の優子さん。最初は長男に激甘じゃんと思っていたけど、後々から彼女のキャラクターがわかってくると最初の頃の行動が納得できたりとかもする。

ただ、料理がテーマの朝ドラのはずなのに、黒島結奈さんより藤山直美さんの方が包丁さばきが遥かに達者で、「芋たこなんきん」の方が料理シーンが丁寧に描かれているのがあれって思った。(大根を丁寧にめんどりをするなど)


個人的にはまだ「クロサキイオンの朝ドラワースト3位」は更新されていないし、ちむどんどんが個人的朝ドラワースト3位を更新しないようなので一安心してみています。ワースト3位がわかった人はすごい。ここでは書かないでおこう。

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