第2話 天界
輪廻の道を通って地獄から天界に行くとなると、徒歩で数週間かかるのが一般的である。それは
しかし、それらは私には関係ない。この道を作ったのも私で、非常通路を設けてあり、さらに魔物どもは私を見ると逃げ出すので、最短距離を障害なく高速で進める。結果、天界までものの数分で着くのだ。
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天界に辿り着いた私を出迎えたのは全能神や魔導神、つまり弟や妹などではなく、護界衆と呼ばれる天界を守護する戦闘に特化した天使の集団だった。
「侵入者よ。何者だ。何用で来た。返答次第では滅す。」
「え?あ、うーん…何者って言われても、俺はただおと…」
「隊長!こいつが通って来たこの通路を見てください!繋がってる先が現世じゃなくて地獄です!こいつ、きっと罪人に間違いありません!!ここは私が!やあああ!」
「あ、バカ!やめろ!一人で突っ走るな!」
と、私の返答を遮った若い天使が、隊長と呼ばれた男が青い顔をして呼び止めようとしていることに気づかず、槍を構えて突っ込んできた。素早い横なぎ、鋭い突き、どれをとっても素晴らしい技術を持っている。だが、軽い。私はそれを躱し、槍をつかみ、受け止めた。
すると他の隊員が…
「隊長。加勢するか?全員で行けば倒せる、かも。」
「やめとけ、無理だ。あのお方は…」
「なあグスタフ、私は今弟と妹に呼ばれていて急いでるのだよ。この若いの、消しちゃってもいいか?」
「いえ、それだけはご勘弁を…彼はそれでも同世代の中では強い方ので。彼には私の方からきつく言っておきますので。」
「はぁ、分かったよ。おい、若いの、命拾いしたな。天界の人手不足は相当ひどいらしい。」
「グ、グスタフ隊長!?どういうことですか!?私はまだ!」
「この馬鹿者が!このままだと本当に消されるぞ。あ、えっと…全能神様はあちらの空間でお待ちですので、我々のことは気にせずお行き下さい。」
「あぁ、行ってくる。」
「理解不能。説明求む。」
「ったく。考えてもみろ。あの通路を使って来たということはだな、地獄から輪廻の道を通って来たんだぞ、。お前らが地獄の門番のニータ様に勝ったことがあるか?ないだろう。もし本当に地獄からの侵入者や襲撃者なら我々新人養成部隊である10番隊では対処できない。最低でもベテラン衆の4番隊以上である必要がある。ここまではいいな。」
「たしかに…我々はニータ様に傷一つつけられずに全滅させられましたね。」
「強すぎる。化け物。」
「そして、あのお方は地獄の長である、閻魔様だよ。間違いない。俺はあの魔力を知っている。あの神力を知っている。」
「え、それ本当ですか?」
「ああ、何より全能神様や魔導神様の兄上であることが何よりの証拠だな。」
・・・
要するに、私がいかに強く、偉大か熱弁しているというわけだ。別に隠しているわけではないので気にしないが、私が閻魔だということもバラしているし。ちなみに、あのグスタフという男は今でこそ隊長位に就いているが、俺が天界を離れる頃は俺に懐いていて、地獄に行かないでと縋りついてくるような泣き虫坊主だった。そう考えると、相当長い間私はこの天界を離れていたということになる。
「兄さん、こっち!」
「おお、ゼンか。でっかくなったな。」
「そういう兄さんは全然変わらないんだね。少しは肉体年齢進めたら?はい、お茶」
「いや、これくらいが一番動けるからな。それで?イーゼンのことについて聞こうか。」
「うん、そうだね。まずは召喚魔法について知ってる?」
「それくらいは知っている。無理な召喚をして地獄からデーモンを解き放ち、地獄落ちした愚か者や…」
「知っているんなら話が早いね。召喚魔法って、基本的にはその世界より下位の世界からしか召喚できないんだけど、稀に多くの生贄を捧げて第3世界:通称『地球』のような上位の世界からの召喚を試みて成功しちゃう人がいるんだ。今の僕の仕事は、そういう人が生まれて来ないかの監視、可能なら運命を捻じ曲げて消すことなんだけど、」
「消せなかった、というわけだね。それで、このままでは上位の世界から何者かが召喚されちゃうわけだ。」
「そういうこと。兄さんには彼らが元のせkにかえrためのてdkと行っtせーkをkあs¥@*^¥」
ここで私の意識は途切れた
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