第14話 閑 話
楽しいひとときを過ごしていたんだけど、夕食が終わったころから
あたまがボォーとしてきたので増血剤を飲んだ。
子供たちは心配そうにわたしの顔を覗き込んでくるので、
「大丈夫だよ」
と言っても
「ははうえ~~」
と次男のクーリンディアは甘えてきて離れようとしない。
次男を窘めて
「お母様はお疲れなんだからだめよ、父上から怒られるからだめ!」
甘えて抱きついてくる次男を私から離そうと苦戦している。
そこに長男のセオディンが部屋に入ってきてふたりをみて
「母上、もう二階に行かれてはどうです?」
「そうさせてもらうわ」
そういえばこの子夕食のとき、いなかったけど・・・わたしから離してふたりになにかいってるようだった・・・
ときどきこの子は姿を消すのよね~
「セオディン、夕食はいいの?」
「食べましたから大丈夫ですよ」
「この子たちお願いね」
「はい」
セオディンはむかしから聞き分けがよく育てるのが楽だったなぁ~
子供らしさがないというか、わたしに甘えることもそんなになかったし五歳くらい・・・・・・そうだ実家によく行きたがってたわ。
義父やアノーリオン兄様たちによく懐いていた。あの子・・・少しミステリアスなとこがあるのよねぇ~
義母も二人を宥めてはやく二階にいきなさいと合図してくれたので、二階の部屋に向かうと次男の鳴き声が聞こえて続いてエリンも泣きながらなにか言っていた。
子供たちのとこにいきたかったけど増血剤が効いてきたのか眠いので部屋に急いだ。
部屋に入るとすぐにベッドに横になると着替えるのも億劫でそのまま寝てしまったんだけど、目が覚めるとまだ夜中?だった。
ふらつく感じもないので「お風呂入ろ」と思いつき、わたしと子供たちの着替えはセオディンが持ってきてくれて部屋に置いてくれたので用意して洗面所に向かった。
洗面所は寝室からいけるようになってて、お風呂は洗面所の向かい側にあるので洗面所で服を脱いだ。バスタブもあるんだけど面倒くさいのでシャワーにしよ。
ガラス張りでお風呂から水しぶきが飛ばないようになっている。お湯と水が出るようになってて向こうの生活様式を再現してもらったんだ。
床と壁は大理石っぽい石でかなり広い作りになってる。リュートは背が高いので広めにしたんだけどね。
とにかく一流ホテル並みの豪華さなの。
一流ホテル・・・行ったことないけどねぇ~。
こんな仕様
人を雇うお金もないしね・・・辛かったなぁ・・・
一般の家庭にお風呂ないです。一般の人でもバスタブとかトイレって出せない人いるみたい。
属性とかあるので「水や浄化」魔法使えない人結構いるし普通は銭湯みたいなとこがあってそこに行くの。
宿屋にもお高めのとこには設置してあるんだけど安宿にはありません。そういうときはその町の銭湯にいきます。
トイレは各家庭にあるみたい。残飯や糞尿の後始末はスライムなどにさせるんだって、でもスライムって気がつくと増えてるので管理が面倒らしい。
スライムも何でも食べるわけじゃないので厳しい分別基準があるとか、当時ゴミの分別があるって聞いてびっくりしたなぁ・・・・・・
わたしが異世界からこの世界に降り立って、森の中を彷徨っていたんだけどじつはリュートが自分の小屋までわたしにわからないように寝入ってから転移魔法で
その小屋の近くまで移動させたんだって。
しばらくはそこで生活してたの。お風呂もトイレもなくどうしようか悩んだなぁ~リュートは魔法でバスタブやトイレをだしたりできるけどわたしは魔力がないのでそれができない。
試行錯誤しながらやっとユニットバスみたいなものを作って貰ったんだわ~クスッ
シャワーも終わって、着替えたし洗面所で歯を磨いていると自分の顔が鏡に映ったんだけど・・・・・。
リュートもわたしのどこがよくて結婚したんだろね。
ふつう異世界人て黒髪に黒い瞳っていうのが定番なんだけど。
わたしの髪、こっちにきたときには赤くなってて、でも京人参よりは薄い色?瞳はまぁ黒っぽい茶色?顔のソバカスはうまれつきだしなぁ~。
顔は整ってる方だと自負してる!でもどうみても美人じゃないわね~。
向こうではアレルギー体質であまり外にもでなかったしなぁ、友達いなかったし、授業おわったらすぐ帰宅。おやつは家でしか食べられない。
一度学校でクラスメートのすすめる自然の材料つかったパンを食べたら救急車で病院いったっけ~それ以来クラスメートから誘われることもなかったなぁ~先生も腫れものを触るみたいに体育の授業は休んでもなんにもいわれなかったし!
青白い肌で身長だけは16歳で165超えてた、でも痩せてたなぁ、なんか病的な感じだったかなぁ・・・フフフ
そのわたしがいまでは三人の子持ちなんて不思議だわ、
お父さん、お母さん元気にしてるかなぁ~
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