第36話 孕み月
清らかな愛を謳えば少年の恋の瀬踏みに死神は嗤う
星もなく残月揺れた僕の指 躰の奥に刀身を討つ
海風よ、月に誓えばこの恋も僕は独りで灯台にいる
孕み月僕の中に他者がいる 連れ添う君も影と遊んだ
風新た春宵孔雀に包まれて、光琳硝子も永遠の夢見る
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