第7話

入隊式から日にちが経ち。

訓練4日目。


アンデ「#死銃__デッドボール__#」


対人訓練 アンデVSジョーカー

毒の弾丸はジョーカーに向かって放たれる。


ジョーカー「げっ!そんなもん飛ばすなよ!」


ジョーカーは躱さず、自分の技で対抗する。


ジョーカー「#灼熱地獄__バーニング__#!!!焼き切ってやるよ!!」


宣言通り、アンデの毒はジョーカーの火で消滅した。

訓練と思えないほどの過激な技。

実戦では無いとはいえ、それでも出せるだけの本気は出していた。


アオ「そこまで!」

ジョーカー「ふぅ....引き分けだな!アンデ!」

アンデ「はぁ、はぁ.....そうだな」

ステラ「昨日も思ったが、あいつらホントすげぇな」

ハルマ「うん、ほんとに」


ジョーカーとアンデは昨日もとてつもない実力を披露していた。

今のところ、この10人のトップ2だろう。


アオ「少し休憩にするわ、しっかり休みなさい」


━━━━━休憩中


ハルマ「さっきステラとも話したけど、アンデとジョーカー凄いね!」

アンデ「俺もか?そうでも無いと思うぞ」

アイズ「いえ、ほんとにとてつもないですよ!」

アンデ「ふふっ...ありがとうな、でもハルマも大したもんだよ、シールドで防御しながら、接近戦は格闘術、昨日やった時も一撃が重かったしよ、相当鍛えたんだな」

ハルマ「うん...まぁね、能力が能力なだけに、色々と試してたんだ。」

ケイタ「ステラの銃の扱いも流石だったよ!ノルマの爆破も派手で強いし、俺好きだなぁ!」

ステラ「お前の雷もな、未だに痺れてるよ」


男性陣も女性陣も、お互いの実力を称えあう。

訓練の雰囲気は最高と言っていいだろう。





アオ「ん?ラジャルさん、見てたんですか」

ラジャル「いやいや、さっき出てきたんだ....どう?みんなの様子は」

アオ「悪くないと思いますよ、やはりそれぞれで強力な能力を持ってるし、それを使いこなせてるし、まだ伸び代もある」

ラジャル「うんうん、アオの手腕だね」

アオ「やめてください....でも1つ気になることが」


そう言って、少し心配そうな顔なアオ。

だが、ラジャルには誰の事を言ってるのか分かっているようだ。


ラジャル「....ハルマのことかい?」

アオ「分かるんですか?」

ラジャル「昨日ちょっとだけ見てたからねぇ....」

アオ「そうなんですか....」


━━━━━昨日の訓練。

ハルマVSアンデ


アンデ「#毒喰らい__ヴェノム__#」


アンデの腕に毒の塊が絡みつき、毒でできた拳が伸びてくる。

触れたものは毒に侵食され、溶けていく技だ。


ハルマ「#絶対防御__パーフェクトシールド__#!! 」


ハルマはアンデの技を完璧なシールドで防いでみせた。

すかさずそこからかなりの速さで懐に飛び込み


ハルマ「ふんっ!!」


強烈な蹴りを入れたが、アンデは反応し躱しながら距離を取り、攻撃を仕掛ける。


アンデ「もう1回....#毒喰らい__ヴェノム__#!」

ハルマ「あぶねっ!」


ハルマは今度はシールドは使わず、紙一重で躱した。

そのままスピードを上げて後ろに回りこみ、拳を振る。


アンデ「くそっ!」


アンデも何とか反応し、腕でガードした。


アンデ「な、なんつー拳だよ」

ハルマ「流石に反応が早いね」


アオ「そこまで!」



アオ「というのが昨日のハルマくんの様子なんですが」

ラジャル「ん~....訓練だと通用するだろうけど、格闘術だけだとかなり危ないよねぇ」

アオ「アンデくんの感じだと、一撃の重さは相当なんだと思います」

ラジャル「だとしても....だね」


そう、ハルマの能力であるシールドは防御はピカイチだが、攻撃面ではからっきしだった。

必然的に自分で特攻するしか攻撃法がない。


アオ「....珍しく厳しいですね」

ラジャル「何言ってんのさ、俺も育てる立場だからね、それなりに厳しくないと」

アオ「それはそうですね....ハルマくんの課題はそこですね、他の子達の課題も出てきてますし」

ラジャル「OK、とりあえず今日まではあの子達をよろしく頼むよ、何かあったら必ず守るように」

アオ「.....了解です」

ラジャル「それじゃあね、俺は戻るよ」


━━━━━休憩終了


アオ「それじゃ、新しく2人組を組んで」


初戦 ケイタVSハルマ


アオ「それじゃ、始めるわよ、構えて....はじ」


アオが開始の合図を掛けようとしたその瞬間。


「動くな!!!」

アオ「っ!!!」

ミコ「え!?」

シロナ「な、なに?」

ヒナ「どういうこと?」


いつの間にか、アオを含めたその場にいる者たちは敵に囲まれていた。


「変な動きをするんじゃないぞ」

アンデ「くっ....」

アンデ(何者だ...こいつら)

アイズ(能力者?)

ハルマ(それとも普通の人間?)

ステラ(いや...それよりも)

ジョーカー(こいつら、一体どこから....)

アオ(気配を全く感じられなかった.....隠れていた....いや、それにしては不自然すぎる)


そう、どこからかいきなり現れた。

有り得ない事だと全員が思っていた。

頭を整理することで精一杯の新人10名。

だが、アオは誰よりも早く冷静になった。


アオ(敵は15人...やれるか)

ザブレス「ご機嫌麗しゅう....怪物諸君....」

アオ「....敵なのは間違いなさそうね」

ザブレス「おぉ、こわっ、だがこの状況でどうするつもりだ?守りきれるなら守ってみな.....お前ら、構えろ」

アオ「くっ!!あなた達下がってなさい! 」

ザブレス「撃てぇ!!!」


ザブレスの命令で敵が構え


アオ「全く.....いい歳した大人達が寄って集ってみっともないことを」


一斉射撃が始まったその瞬間、風が吹き荒れる


アオ「#疾風刃__ブレードサイクロン__#!!」


アオの放った風は斬撃を纏い


ザブレス「こ、こいつ....弾丸を....」


弾丸を切り裂いた。


アオ「訓練の邪魔よ....どうしてもここで暴れると言うなら....来なさい」

ザブレス「くっ.....」

アオ「ついでに1から教育してあげる」



To be continued

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