第6話暴力

ここの会社の船舶課は警察で言えば、捜査一課。先ず、最前線で僕らが輸出入物をチェックしなければ、輸出入はできない。

外国人チーフオフィサーとの折衝がある。

英語がしゃべれないと仕事が進まない。

そして、書類は全て英語。

以上が船舶課の内容だが、英語ができるのは、船舶課15人内3人くらいだ。


なのでスペルを間違いただけでヘルメットで殴られた。

僕は我慢した。

また、課の人間でビアガーデンに行き、お腹をさすっていたら、係長から、

「汚えことすんな!」

と、言いながら僕の腹を殴った。

辞めれば良かったのに、我慢して必死に仕事を覚えた。

現場監督になったのは、僕が27歳の入社4年目の秋。

昼間の中古車の輸出の監督、とくに夜勤は殆んど監督。

辞めて14年経つから言うが、僕は後輩に車の運転をさせて、ビールを夜中に入港するまで飲んでいた。

やってられるか、こんな仕事。

夜勤明けは、後輩も連れて飲み屋に行った。

監督は異例のスピードであり、それから暴力は止まった。

でも、係長は最低な男である。

だが、まだ、イジメは止まらなかった。

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