第4話パワハラ
昼間の仕事をしていると携帯電話が鳴る。
いきなり、課長が今日は夜勤もしてくれと。
朝の6時半には会社について、7時から段取りして、翌日の午前中まで仕事をしろと言うのだ。
さすがに予定があったので、断わろうとすると、
「お前は調整課の課長を泣かすのか?明日は休みをやるから、夜勤をしろ」
と。
泣く泣く、夕方6時に仕事を終わらせて、夜勤の準備をして、夜9時から働いた。
眠くてしょうがなかった。
コンテナ船に乗り込み、端末でコンテナナンバーを調べてキャリアカーに飛ばすのだ。
そのデータを元にコンテナを並べていく。
また、ランバーと言って木材の本数を数える仕事をした。
なまじっか仕事をこなしていくと、現場監督に気に入られ夜勤の仕事が多くなった。
周りからは、「夜勤の帝王」、「48時間男」と呼ばれるくらい忙しかった。
昼間もこき使われて、夜勤まで。
中には夜勤は全て羽弦にさせれば良いと言うヤツもいた。
救いは、飲み仲間が、
「僕は羽弦君を見ていると、かわいそうに見えてしょうがないと」
だが、そいつは上司に絶対に夜勤はしない!と宣言し楽していたが、そいつに一番査定が付いていた。僕はゼロ回。
船舶課は船が来ない日は、休みだ。土日祝がない会社なので、休める時に休むのだ。
僕以外は……。
僕は皆が休みの日は、木造倉庫に行き作業員がフォークリフトで木材を傷付けたら、証拠写真を撮る、警察のような仕事をした。
パワハラ課長は酷い月は、4日しか休みをくれなかった。
何故なら、どこでも結果を残し応援先の責任者に気に入られ、オールドプレイヤーだったからだ。
そして、課長は言う。
「船舶課では、お前が一番、動きが悪いし、仕事が出来ないヤツだ」
だってさ。
25歳で給料37万円は、体力の割には余りに少ない。
しかし、裏で給料を操作している者がいたのだ。
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