第3話地獄の扉
その日はバイトもなく、コンビニに向かっている途中だった。携帯電話が鳴るので出たら、先日、入社試験を受けた会社から試験は合格したから、面接をしたいと言われた。
僕は、不安感を抱きながら面接を受けた。
それから、1週間後に採用通知が来た。
20人程、試験を受けたが船舶課に配属された人間は2人だけであった。後はどうなったか分からない。
同期となったヤツは関西大学卒だが、英会話が苦手。そして、胃が悪いヤツだった。
配属後、一番下っ端だから、仕事以前に雑用が多く、先輩に叱られながら作業した。
仕事内容は、輸出入物の検査と数、トン数を記録する事。
岸壁ナンバーも覚えなくちゃいけないし、中古車の車種も覚えなきゃいけない。
兎に角、入社したては一生懸命頑張った。
先輩にしごかれた。九州へ帰れ!クソだわけ!バカ!
僕は聞き慣れているので、すいません。と、言って頑張ったが、同期は胃潰瘍ができて1年で退職した。
僕はせめて3年は頑張ろうと努力した。
長い間、運転手もした。会社弁当の手配もした。定時は朝の8時半からだが、仕事の段取りを朝7時から始めていた。
だが、それはサービス出勤なのである。
課の飲み会に参加すると、係長はずっと僕に絡んでくるし、楽しくもない飲み会に付き合った。
あの時点で、辞めれば良かったと思うのは最近になってからだ。
かなり年上の先輩に気に入られ、個人的に飲んでいたが、先輩に嫉妬されイジメが始まった。
無駄な仕事させられたり、横領されたり、暴力が始まったのは、ちょうど入社して1年半年後であった。
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