カーテン

カーテンを開ける。


揺れる。朝のそよぎ。


光と風が流れこむ。呼吸。そう深呼吸。


生命を吸い込んで、肺に入れて、血液の循環、あくびも一つ。世界と一つ。朝の太陽は眩しいなあ、なんて感じて微笑んで。


揺れる。


リズム。


生活のリズム


当たり前の日々。


窮屈な毎日


歯を磨いて、顔を洗って、トーストとハムエッグ。


牛乳も飲もう。


そしてトイレに行って、ようを足す。


制服に着替えて、「いってきます!」


電車に揺られ、少し憂鬱。


眠たいなあ。学校へ行くのって、なんか疲れる。


でも学校に着いたら、みんながいるよ。


電車に揺られて、うつらうつら。


最新の音楽。いろいろな音楽。サブスクで聴いてもいい。

J-POP。ROCKでもいいか。気分でかえる。世界は変わる。


気合を入れていこうか。


それから週末になったら。


少し遅く起きて、ニュースで天気を確認。


いつものように朝食を食べて、ようを足す。


ドキドキしている。


フルメイクできめて。おしゃれな服に着替えて。


彼氏とデート。


ときめくよ。わくわくして、胸がざわつく。


駅で待ち合わせ。彼氏が先にいて、さりげなく手を振ってきた。


「待った?」

「いや、いま来たところ」


二人は見つめ合う。視線が絡み合う。頬が赤らむ。躊躇いがちに手をつなぐ。


それで、電車に揺られ、おしゃれな街へ。原宿へ。


君を見たら、街のみんなが、振り返る。


憧れ。


世界中が君に憧れる。


神様のジェラシー。


ハートマークが、いたるところに。


彼氏も大変。


君の心をつなぎとめておくことに。


そうやって、歩いていこう。原宿の雑踏の中を。二人で、そう二人きりで。

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