第3話 名前決め選手権
その後、メイドさんに体を洗って貰い暖かいスープを飲ませてもらった。
「わふぅ〜」
ふわふわタオルに包まれてお腹いっぱい。至福のひとときを満喫中。
そういえばここで判明したことがある。イケおじとメイドの名前だ。
イケおじは"フレディ" メイドは" ルーナ"だそうだ。
「こいつを拾ってきたはいいものの、とりあえず名前を決めないとなぁ」
フレディが呟いた。確かに名前は決めてもらいたいな。生前の名前がいいけどそれは望めなさそう。当たり前だけどね。
「そうですね〜。」
ルーナも呟く。こうして私の名前決め大会が始まった。
「やっぱり、可愛い名前がいいですよね!」
「そうだな。意味を持った名前がいいよな〜」
「わふわふ!」
熟考すること40分弱フレディが口を開いた。
「ルビー、なんでどうだ?」
ルビー、確か宝石の名前だったっけ?
「ルビーですか。宝石のルビーですか?」
「そうだ。こいつの目、綺麗だろ?俺も昔見ただけなんだが本当にこいつの目にそっくりなんだよ。」
「ルビーはとても高価なものだから私は見たことがないです。でもルビーって名前はとっても可愛いからいいと思います。どう思いますか?」
ルーナは私に優しく聞いた。私もルビーは見た事がない。貴族程の財力がないとお目にかかれない代物だ。だけどやっぱりルビーって可愛い!!!
「わふわふっ!」
精一杯首を縦にふる。
「よっしゃぁ、決まりだな。よろしくルビー」
「よろしくお願いします、ルビーちゃん」
こうして私の名前が決まった。フィーゴとの別れは辛いけど、また新しい人生を歩んでいけるのかな。ルーナが寝室の準備をしようと立ち上がる姿を横目にそう感じた。
今日から私はリフーデじゃなくてルビーなんだ。
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