第29話

ゴールデンドラゴンに向けて魔法を放った。


【雷弾】


ダンッ


ゴールデンドラゴン:1250/1500


「肉質はそこまで硬くないな。」


むしろ少し柔らかいぐらいかな。


そこに追撃のようにコハクとヘーゼルが攻撃をした。


「ワンッ!」


「キュー!」


コハクが雷の球を作り出しゴールデンドラゴンにめがけて投げた。


そして、ヘーゼルは炎の槍を作り出しゴールデンドラゴンに投げた。


グアァァァ!!!


攻撃が当たる直前、ゴールデンドラゴンの咆哮が辺りに響き渡った。


ドガァン! ダンッ!


2匹の攻撃が当たり、周りには煙が舞っていた。


「流石に少しくらい減らせただろう。」


煙が晴れて、そこに見えたのは"無傷"のゴールデンドラゴンだった。


ゴールデンドラゴン:1250/1500


「えっ?あれを食らって無傷?」


なんかおかしいな。


そう思い、もう一度魔法を放った。


【雷弾】


カキン


「弾き返された!?」


もしかして鱗が硬くなっているのか?


あの硬さに対抗するには、魔法の密度を高めないといけないのかな?


一回やってみるか。


雷の球を作り、それを圧縮していく。


無事銃弾の形になったら火の球で周りをコーティングしていく。


そして、自分の手を銃に見立て引き金を引くように魔法を放った。


【火雷弾】


ドガァン


辺りに乾いた音が響いた。


「どうだ?流石にダメージは与えられたか?」


ゴールデンドラゴン:700:1500


グォォォォ!


「よし!ダメージは通ったな。」


やっぱBランクにもなってくると弱い魔法は効かなくなってくるのか。


もう少し魔法を圧縮する時間を短くしないといけないな。


そう思っていると、ゴールデンドラゴンが動き出した。


「なんか仕掛けてくるのか。」


注意深く見ていると、ゴールデンドラゴンが前足を大きく振りかぶった。


「っ!」


やばい直感がして、咄嗟に左に避けた。


その瞬間、部屋の床と天井が綺麗に切り裂かれた。


ドガァァン!!


遅れて音がやってきた。


「すごい威力だな、やっぱドラゴンは侮れないな。」


この威力で攻撃され続けたらいつかはやられるな。やっぱ上のランクは基本的に短期決戦か。


そして、火の球を出して、圧縮して、銃弾に加工した。


そして、魔法を放った。


【火炎弾】


ドガァン


ゴールデンドラゴン:300/1500


後もう少しだな。


そして、ゴールデンドラゴンの後ろにいつのまにかいたコハクと、ヘーゼルが魔法を放とうとしていた。


「ワンッ!」


「キュー!」


コハクが雷の球を、ヘーゼルが火の球を作ってそれを合わせて、圧縮させ、ゴールデンドラゴンめがけて放った。


ドガァン!


ゴールデンドラゴン:0/1500


ゴールデンドラゴンは声を上げながら倒れていった。


【ゴールデンドラゴンを倒しました】

【経験値を700獲得しました】

【黄金の鱗と黄金龍の眼と黄金の逆鱗を獲得しました】

【おめでとうございます。レベルが3上がりました】


「色々と獲得したな。」


さて、一つずつ見ていくか。


『鑑定』


【黄金の鱗】

黄金色に輝いた龍の鱗。あまり硬くなく、武器に加工するのに向いていないが一時的にダイヤモンドを凌ぐ硬さを持つことができる。細かく砕いて、御守りにすると金運が上昇する。


「さっきの異常に硬かったのはこれが原因か。」


ダイヤモンドより硬くなるのか。どっかで使い道があるかもしれないな。


さて次は


【黄金龍の眼】

ゴールデンドラゴンの眼。万病に効く薬となるエリクサーの素材となる。


「エリクサーか。いつか作ってみたいな。」


最後は


【黄金の逆鱗】

ゴールデンドラゴンにある逆鱗。武器に加工することで一時的に音速を超える速さを出すことができる。しかし、加工が難しいため、今までに成功した者は一人もいない。


「これは、強いが、暫くは持ち物の中に眠ってもらうことになるかな。」


まぁ、加工が難しいんじゃどうしようもないからな。


そう思いながら、全部を持ち物の中に入れた。


「それじゃ、ここから出るか。」


「ワンッ」


「キュー!」


扉を開けて元の隠し通路を発見したところまで戻った。

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