第28話
「五階層に来たな。」
そろそろ終わって欲しいが・・・・
「この階じゃ終わらないみたいだな。」
四階層みたいな道が続いていた。
「それじゃ行くか。」
「ワンッ!」
「キュー!」
そこから少し歩き、分かれ道に着いた。
「今回は三方向に分かれてるのか。・・・・そうだな、最初は左から行くか。」
タッ タッ タッ
左の道を歩いていると敵に出会った。
「敵か。・・・・なんか二体いない?」
えっ?二体同時?Cランク二体とか結構きついんだけど。
とりあえず鑑定するか。
『鑑定』
【ツインゴブリン】C+
二体のゴブリンが重なっている姿。単体では弱いが重なることで機敏さを捨て、防御力や攻撃力を得た。
「重なってるだけだったか。」
それにしてもなんだろう。弱そう。
「まぁ、戦ってみれば分かるよね。」
前ほとんどの魔法を合わせて放った時に、二つまでなら右手と左手で簡単に出来るんじゃね?
気づいたからやってみるか。
そして、右手で火の玉を作り、左手で雷の玉を作り出して、火の玉に溶け込ませた。
そして弾丸の形にして、ツインゴブリンに向かって放った。
ダンッ!
ツインゴブリン:500/1000
「良いダメージだな。」
その言葉の後に、ツインゴブリンの鳴き声が聞こえた。
ギィィィィ!
ツインゴブリンがこちらに向かって攻撃を仕掛けてきた。
「いや、今までの敵と比べたら結構遅いな。」
素早さはスライムと同じくらいかな。
避けるのなら簡単だな。
ツインゴブリンの攻撃を後ろに大きく下がることで空振りをさせた。
その空振りの隙を見逃さなかったコハクが吠えて雷を落とした。
「ワンッ!」
ダンッ!!
ツインゴブリン:0/1000
ツインゴブリンはそのまま倒れていった。
【ツインゴブリンを倒しました】
【経験値を200獲得しました】
【双子の剣を獲得しました】
双子の剣?なんか変なの落としたな。
【双子の剣】
ツインゴブリンが落とした武器。容姿が似ているまたは、名前が似ているなどの特徴があればこの武器の攻撃力は100上がる。
攻撃力:50(+100)
耐久性:50
素早さ:-20
「双子でこのゲームやってる人なら結構良い武器だな。」
ぼっちには双剣として使うしかないのか。
「とりあえず持ち物に入れて先に行くか。」
双子の剣を持ち物に入れ奥に進んだ。
少し歩いたら壁に当たった。
「壁か。・・・・ここ最近、一体敵に遭遇したらすぐ壁に当たるパターン多くないか?」
考えても仕方ないか。とりあえず分かれ道まで戻るか。
体の向きを変えて歩こうとした時、ヘーゼルが急に鳴き始めた。
「キュー!」
「ヘーゼルどうした?」
ヘーゼルが飛びながら壁に向かっていった。
「そこには何もないぞ。」
そして、ヘーゼルが壁に触れた途端、その壁が消え、道が出来ていた。
「よく気づけたな。」
普通なら見逃だろ。
「キュー!」
「よしよし。」
ヘーゼルの頭を撫でながら歩き始めた。
タッ タッ タッ
ヘーゼルの頭を撫で終わって歩きながら色々なことを考え始めた。
こんな隠しルートあるってことはなんか居るのか?それか、すごい宝でも眠っているのか?
まぁ、B+程度のダンジョだったらそこまで良いものはないだろうな。
そんなことを考えながら歩いていると、目の前に扉があった。
「おっと、このパターンはBOSSのパターンだな。」
この扉三階層の扉と一緒だもん。
「せっかくヘーゼルが見つけてくれたんだし行くしかないよな。」
そして扉を開けて部屋に入った。
ギィィ バタン
「やっぱりBOSSだったか。」
そこには黄金色で出来たドラゴンがいた。
「目に悪いし、早く倒すか。」
とりあえず鑑定してからだな。
『鑑定』
【ゴールデンドラゴン】B
全身が金色で出来たドラゴン。その美しさから鱗は高値で取引される。噂では、とある王国の姫がこの鱗に魅了され、国王を巧みに使い国の全兵力を持って倒した、という逸話がある。
ドラゴンの中では中位ぐらいの強さ。
「まぁ、確かに美しいとは思うけど、そこまでか?」
考えても仕方ないし、倒すか。
ゴールデンドラゴンに倒そうと気合いをいれた。
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