第19話

タッ タッ タッ


いい景色も見れたし、将来の拠点を建てる場所も決まったし、今日はいい事だらけだったな。


「登りは辛かったけど、帰りは登りよりはキツくないな。」


足が痛い気がするけどまぁいいや。


「ワンッ!」


コハクがいきなり鳴き声を上げた。


「どうした?コハク。何かあったか?」


コハクの方を向き、そう言えば、ここら辺は走ってたから詳しくは見ていない事を思い出した。


「ん?あれは何だ?」


よく見てみると、洞窟のような物があった。


「洞窟か?しかし、何でこんな所に?」


気になって鑑定してみた。


『鑑定』


【ダンジョン】B+

普通のダンジョンより強い敵が出てくる。しかし、このダンジョンは強い敵が出てくるだけではなく、希少な敵が出てくるためこの危険度になっている。


「ダンジョンか・・・・。」


まさかダンジョンになっているとは・・・・行ってみるか?でもなぁ、ある程度準備したいけど、一回、コハクとヘーゼルに行きたいかどうか聞いてみるか。


「コハク、ヘーゼル、ダンジョンいきたい?」


「ワンッ!」コクコク


「キュー!」コクコク


首を縦に早く振って、しょうがない、ダンジョンでも、通販は使えるだろうから大丈夫か・・・・。


「それじゃあ、行ってみるか。」


「ワフッ!」


「キュー!」


ダンジョンに向かって歩き始めた


タッ タッ タッ


ダンジョンの目の前まで歩いた。


少し怖いが、コハクとヘーゼルがいるから安心かな?


そして、ダンジョンの中に入った。


【最初のダンジョンが見つかりました!】


え?まじか、もう誰か入ってると思ったが、誰も入ってなかったのか。


そんな事を考えながら歩き出した。


タッ タッ タッ


前方にぷるぷるとした青色の物体がいた。


「あれは、スライムか?」


そう思い鑑定してみた。


『鑑定』


【スライム】F

一般的な敵。基本的にどこにでもいるが、砂漠など乾いた地域にはあまり居ない。スライムの中には核があるが、雨の日には少し数が増える。


「初めて見た気がするな。スライムとか、ゴブリンとか今まで見た事なかったしな。」


そんな事を言っていたら、スライムが倒されていた。


【スライムを倒しました】

【経験値を10獲得しました】

【スライムゼリーと核を獲得しました】


「倒すの早くなーい?もう少しゆっくり倒してくれてもいいのに・・・・。」


まぁいいか。サクサク進むのは悪い事ではないからな。


「よし、次に進むぞ。」


「ワフッ」


「キュー」


タッ タッ タッ


このダンジョンは何階まであるんだろうな?5階、6階程度はあって欲しいな。


ん?分かれ道か。最終的にはどっちの道も行からどっちでもいいが、最初は左から行くか。


タッ タッ タッ


向こうになんかいるな。敵か?スライムっぽいけど体が金色みたいだな。鑑定するか。


『鑑定』


【ゴールデンスライム】D+

普通のスライムの希少種。普通のやつより強く、とても硬い。その硬さは鉄よりも硬いと言われている。基本的にはスライムだが、たまに金塊を落とす。逃げ足が速い。


「希少種!?出やすいダンジョンとは確認していたがこんな一層目から出てくるとは・・・・。」


早速倒すか。


「コハク、ヘーゼル、今回は俺にやらせてくれ。」


「ワン」コク


「キュー」コク


よし、行くぞ。


【火球】

ボゥッ


「くらえ!」


ダンッ


ゴールデンスライム100/200


「ピィーー!」


一回じゃ倒せなかったか・・・・


前を見たらゴルスラは体を震わせ始めた。


「何をしようとしているのか分からないが、早急に倒そう。」


すると突然ゴルスラの体が発光し始めた。


「眩し!これは逃げ出そうとしているかもな。こんな時は範囲魔法を使うか。」


【火炎台風】

ボゥッヒュゴー


「ふん!」


ゴォォォ


「ピィー・・・・ィ」


「良し!倒せた!」


【ゴールデンスライムスライムを倒しました】

【経験値を200獲得しました】

【金塊と金色スライムゼリーと核を獲得しました】

【おめでとうございます。レベルが3上がりました】



「よし、レベル上がったな。」


特にこれと言って変化はないな。


「お!金塊手に入れた!たまにしか出ないが出るとは、運がいいな。」


あれ?もう行き止まりか。次は右側に行ってみるか。


タッ タッ タッ


今の所は数分ぐらいで探索できてるな。やっぱ短かったのかな?


考えていたら最初の分かれ道の所に着いた。


「ここを真っ直ぐに進めばいいのか。」


よし、行こう。


タッ タッ タッ


少し奥にまた分かれ道があった。


「また分かれ道か?」


右側を見てみると宝箱があった。


「ラッキー!」


開ける前に鑑定するか。


『鑑定』


【宝箱】

何の変哲もない鉄で出来た宝箱。特にトラップもない。


「トラップは無いらしいし開けるか。」


ガチャ ギィィ


中には、鉱物が少しあった。


「これは何だ?」


『鑑定』


【純鉄】

長年時間が経過してもあまり錆びないのが特徴。


「色々使い道がありそうだな。」


純鉄を手に取り、持ち物に入れた。


宝箱も開けたし、左の道に進むか。


タッ タッ タッ


「一層目は特にこれといったことはなかったな。次の階層では何かあればいいな。」


「ワフッ」


「キュー」


コハクとヘーゼルが賛同するように鳴いた。


そんな事を話していたら、階段を見つけた。


「おっ!階段だ!次の階層に行けるぞ!」


「ワン!」


「キュー!」


コハクと、ヘーゼルも早くいきたそうにしてるし、行くか。


次の階層の階段を降りて行った。

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