第31話 本当のワルモノ
ちなみに、この偶数の国での「7」王子の様子はそばで見守っていたプリンセス・ツウの証言である。
直接見ていないので幾分、関係者に対する美化がなされている可能性は否定できない。
結婚したプリンセス・ツウ「2」王女と「7」王子。
早速子作りに励んでいたが、残念ながら分数は生まれなかった。「0」も生まれなかった。無理数も無理だった。
最初に生まれたのは凡庸に「26」。
次に「14」「32」「106」・・・・・・・・・
「せめて完全数の「28」とかがいいんだけど?」
微妙な立場だったセブンがここで提案。
「う~ん、オヤジが死んで奇数の国に王族が居ないからオレと一緒に戻るか。せめてプライムな赤ちゃんが期待できる方がいいだろ?」
魔女もそれに賛成し、「7」王子をキングに、彼女は奇数の国のクイーンとなった。
意外にも姑の「11」イレブン元クイーンや、プライム・ミニスター・ユーリ、新将軍「555」などとも仲良くしている。
それはそうと奇数の国に来てまず彼女が産んだのは「21」
「プライムじゃないじゃない!」
そう言ってがっかり。
しかし、その彼は成長してモグリの医者になる。そう、ブラックジャックだ。
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