第30話

 偶数の国の王「8」エイトは鎧を着込む。魔女プリンセス・ツウによるオーバーテクノロジーがもたらす特殊な科学的な鎧で名を「飢え荒ぶるデバイス」という。


 対するは奇数の国側。

 プリンス・セブンこと「7」王子は刀を構える。「七」に「刀」がプラスされたらそれはもう「切」である。

 キレッキレに切れている。めちゃくちゃな斬撃。


 セブン「7」はエイト「8」のオリフィス「蜂の腰」を狙って鋭く切り込む。


 エイト「8」はエイエイエイと受け止める。


  偶数の国の王「8」エイトは多冪数パワフルにして冪乗数パーフェクト・パワー。

弱点もなく自らの鎧「飢え荒ぶるデバイス」を八にちなんだ吸盤付き触手に変化させセブン「7」を絡め取ろうとする。


 そうはさせじと「7」王子、八の下に刀を押し込む。


「わ、分かった。降参だ」


 そう言って、白旗を掲げエイト「8」は「飢え荒ぶるデバイス」を脱いだ。


 表の歌で「♪何~かが はがれ落ちた国王、二人の結婚を~許した~♪」とあるが、「はがれおちた」のはこの「飢え荒ぶるデバイス」だった。


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