第26話

 さてさて、いよいよ大詰め。「7」王子の話。


 プリンス・セブン「7」王子はアオウマに乗っている。

 この「アオウマ」を漢字で書くと三種類が考えられる「白馬の節会(あおうま の せちえ)」なら「白馬」、磨墨のような真っ黒な馬を意味するときは「黒馬」、英語で言えば「ブルー」に相当する色をした馬なら「青馬」である。

 王子の馬は「白馬」に相当する「青馬」だ。

 古(いにしえ)の論理哲学に「白馬は馬にあらず」と言う。「白」は概念であり、「馬」は哺乳類であるからその論理積や数学的関係性は無集合となる。

 ゆえに論理的にも感覚的にも「馬に乗った王子様」と「白馬に乗った王子様」は全く別物だ。

 そんな中で、プリンス・セブンは白くない馬に乗っていながら、まさしく「白馬に乗った王子様」である。


 表の歌では「知恵のある王子様」と歌われているのだが、「893」が

「絶世の美女、見たくな~い?」と誘ったらホイホイついてきた。

手に持った剣も、股間に付いた剣も振るのが大好き。実のところ「脳筋」の代表。



 プリンセス・ツウ「2」王女 を一目見るなり

「わぉ。すげー、セクシー、ダイナマイっ! やりて~」


 プリンセス・ツウ「2」王女もプリンス・セブン「7」王子を見て

「なんてすてきなお方。プライムで、階乗素数で素数階乗素数で、メルセンヌ素数。なんて素敵な素数でしょう!」

 と、結構気に入った様子。


 二人は意気投合し、そのまま結婚の約束を即断したのだった。

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