第14話
迷宮での初戦に無事、快勝した僕たちはその後も順調に探索を続けた。
シルヴィア姉さんがまだまだ余裕があると言ったので、その後は戦闘の比率を上げ、半分を倒し半分はやり過ごすといった方法で先に進む。
三階層の後半で
三人では無理だったので、僕が力任せに片手剣を突き刺して倒した。
四階層は
鉄の片手剣では歯が立たなくなったが
ちなみに三階層で
そして、五階層で
迷宮から出ると夕焼け空で、探索にはかなり時間がかかったことに気付いた。
同時に昨日から気を張り続けていたことにも気付く。
昨日
……それでも、まだ湧いてくる力がある。
屋敷に戻るとすぐに報告のために父さんの寝室を訪れる。当然、母さんや長女のサラティ姉さん、三女のスファルル姉さんも同席する。
「ハク、シルヴィア、ご苦労だった」
順調に回復している父さんは声に力が張りが戻ってきた。
母さんも少しは休めたようで顔色が少し良くなった。
僕は手に入れた
シルヴィア姉さんの魔法の威力を伝え、衛士隊のパックスたちの働きを褒めるとスファルル姉さんが妬ましそうな顔をした。
「
「
「そうだ。迷宮の深層階、誰も到達したことのない階層に初めて到達した者が得られる特別なアイテムだ。
恐らくできたばかりの迷宮だから、ハクが最初の到達者として手に入れることができたんだろう」
「それは……、他の人が先に到達してると得られなくなるということですか?」
「そうだ。一定周期で発生するとも聞くが、詳しくは分からないな。
ただ少なくとも浅い階層でそんなに頻繁に
「そうなんですね」
「それにしても
「はい。
魔術師を確保しないと先に進めません」
「なるほどな。
「
正直、鉄剣では
「
「すみません。試していないです。
何かあったらと思うと試せませんでした」
「そうか。まぁそれもそうだな。
では、再度迷宮に潜るには
「はい。私が使っている長剣だけだと、五階層以降は苦しいと思います。
シルヴィア姉さんが魔法を使って、僕が
「確かにそうだな」
「あの、お父様、宜しいですか?」
これまで黙って聞いていた長女のサラティ姉さんが背筋を正して聞いてきた。
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