第3話
デカい図体の
幾度となく斬りつけたけど、全く動きを止める気配が無い。
どうすればいい?
馬鹿の一つ覚えのように、オレを見つけると四つ脚で勢いをつけて口を広げ飛び掛かってくる。
どうする?
まずは、動きを止めるか。
決断すると今までの袈裟斬りではなく、前脚の付け根目掛けて身体全体で片手剣を突き刺す。
ドスッ!
表皮を突き破った。
が、しかし片手剣が肉に埋まり抜けなくなると、暴れた
くうっ!
振り飛ばされると受身を取って地面に落ちる。
ドサッ。
ゴロゴロと転がり泥に塗れて片膝をつくと、片手剣を探す。
!
片手剣はオレが突き刺した左前脚の付け根に刺さったまま、
何とか、あの剣を取り戻さないと。
動きの鈍い
届けっ。
突き刺さっている片手剣を握ると両手で掴み、
一旦距離を取ると、再度駆け出して血の流れる斬り跡に剣を突き刺す。
ズシッ。
前脚が半ばまで斬り裂かれると、体重を支えられなくなった
「次はここだぁっ!」
半分切り落とされた前脚を踏み台にして
グシャッ。
一瞬、キンとした硬質な硬さを感じた後で、グシャリと何かが潰れる感触を感じる。
「はぁーっ!」
片手剣を目玉に突き刺し、更に脳天に向かって斬り上げる。
「いっけぇーっ!」
一気に剣を振り抜いた。
シャキーーーン!
振り抜いた片手剣が頭上で余韻を響かせると、
「やったか」
……いつの間にかあちこちに
あぁー、どうするかな? これ?
オレの身体にも獣たちの赤い血と
音の聞こえた方に視線を向けると、軽装に皮当てをした騎馬隊がこちらに向かって走ってくる。
「大丈夫?!」
馬から飛び降り、長い銀髪を靡かせた女騎士が言った。
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