終わりと快晴

結局最後まで名前を聞かなかった少女をどでかい屋敷に送り届けた後私は体中が怠かったので宿で泥のように眠った。朝起きると少しは体調が良くなったようでイグニスの街を出た。とりあえず死ぬまでにギルド発祥の地と言われる場所に行くのが目標である。


正午になるあたりで村に着いた。体も痛くなってきたので今日はこの辺りで歩くのをやめようと思う。よしこの村に泊まるかと思ったがなにやら村の様子がおかしい。人が全然外にいないし、なんだか暗い。とりあえず近くの少年に話しかける。

「この村なんかあったの?」

「旅の人?」

「うんそうだけど」

「今近くの森にモンスターが出てて、危ないから気をつけた方がいいよ。」

そう少年は言った。なるほどモンスターが出て危ないから村の人は引きこもっているのか。

「教えてくれてありがとう」

私は少年に礼を言って森に向かった。


疲れた。怠い。モンスター自体は森の中を歩いていたらすぐ見つかってすぐ討伐できたのはいいが、体中がしんどい。少し休むかと木陰に座る。その時遠くから凄い魔力を感じた。多分リヒトと魔王だろう。はちゃめちゃに凄い魔力量だ。結構遠いここまで伝わってくる。しばらくその凄い魔力同士がぶつかって、最後には光の柱が天まで届いた。リヒトが勝ったんだなと直感的に思った。そろそろ村に戻るか。


村に戻ったら大騒ぎだった。まさか私がモンスターを倒せるなんて思っていなかったようで村の人には驚かれた。報酬の話が出たが、どうせお金を貰っても使えきれないし報酬は断った。その代わりに体中怠かったのでとりあえずこの村で1番いい宿に泊まらせてもらった。一晩寝ると体の怠さも多少収まった。空を見上げる。今日は雲一つない快晴だ。さて、今日はどこまで行こうか。

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