第86話 【The World of Hentai - Revisited】

猿の村から上も、森林ではありますが、密林ではありません。


夕日の弱い光が、木陰から、差し込んできます。


万九郎は、森が開けているところで、休憩しています。


「ふぅ」


岩に腰掛けて、LOOKを吸っています。


「休むと色々、考えてしまうな。どうせ登るしかないのだから、行くか」


万九郎は、立ち上がりました。


「ん?」


目の前の森林より背が高く、コブラの頭部を、果てしなく巨大化した何かが、万九郎の少し前の林を、横切って行っています。


木々の隙間から、首から下の胴体と手脚が、一瞬だけ見えました。


それは、全裸の女でした。


「裸の女でも、頭があれじゃな」


万九郎は、日本刀を取り出して、右手に持ちました。


以前、佳菜との手合わせで使ったものです。浦ノ崎別邸から、借り受けて来ていました。


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それからは、意外と何事もなく、万九郎は黙々と、山を登っていました。


(そろそろ、今日眠る場所を、決めるか)


野営のために、火を起こした時でした。


「暖かそうね」


女の声が、聞こえました。


万九郎が、そちらを見ると、なぜか白衣を着た女が、います。


(医者?)


そうでないことは、すぐに分かりました。


白衣は酷く薄地で、2つの大きな乳房の形が、丸わかりです。


乳房の真ん中少し上にある、2つの突起も、はっきりと分かります。


「乳首・・」


前のボタンは、臍(ヘソ)の少し上で1つ、留められているだけです。


むっちりした下半身も、明らかにスカートどころか下着も、身に付けていないのが、しっかりと視認できます。


女は、白衣の下は、全裸でした。


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もう何十日も、女性との行為を行っていない万九郎は、ただ、唖然とするだけです。


女が、白衣の残り1つのボタンを外し、両手を白衣の、もはや乳房も股間も、全く隠していない箇所に当てて、一気に広げました。


大きく豊満な2つの乳房、乳頭をこちらに向けて勃起している2つの乳首、形のいい臍(ヘソ)、臍からいやらしい曲線を描いている下腹部、そして黒々とした陰毛。


全てが、万九郎の目の前で、完全に晒されました。


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女の行為は、止まりません。


もう意味のなくなった白衣を脱ぎ捨て、地面に仰向けに横たわると、むっちりした両脚を、徐々に開いていきます。


両脚が、逆Wの形になったところで、全裸の女は上半身を起こし、


「私と、しない?」


と、言ったのです。


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いつの間にか、女の身体は、暖かく赤い照明で照らされており、女の全裸の全身は、ローションを塗ったように、てらてらと卑猥に光っています。


万九郎は、無抵抗に、女に近づいて行きます。


もう何十日も、もしかしたら何百日も、女とやっていない万九郎を責めることは、誰にもできません。


万九郎は、女の上に被さり、2つの乳房を、やや乱暴に揉みます。


2つの乳首を摘み、乳頭をトントンと刺激します。


「あああっ」


女の反応も、すこぶる良好です。


次に万九郎は、女とディープキスを、しました。


互いの舌を絡め合う、いやらしい行為です。


延々と5分以上、2人は互いの口を、味わっていました。


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次に万九郎は、女の股間に、顔を埋めました。


女の性器を舐めまくり、クリトリスを舌先で刺激し、指先でクリトリスをいじりながら、女の穴に舌を入れます。


この行為も、延々と5分以上、続きました。


そして、いよいよ女と合体です。


そのために万九郎は、上着を脱ごうとしました。


「万九郎さん」


「ん!?」


誰かの声が、確かに聞こえました。


その瞬間、万九郎の頭脳は明晰になり、現状を客観的に把握します。


(この女は絶対に、おかしい)


万九郎は即、後方に飛びました。


その瞬間、


ガチィ!


女の身体全体が、1つの巨大な口になり、万九郎がいた空間を、ひと飲みにしました。


「異形か!ならば、死ね!」


万九郎が日本刀を一閃すると、剣閃の回転力で、女は小さい、小さい、無数の金色の粒子になり、消滅しました。


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変態たちは、夜行性です。


万九郎は、それから真夜中、未明、そして夜明けの直前までの長い長い時間を、変態と格闘して過ごしました。


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夜が明けると、雪が降り出しました。


「寒い」


万九郎は、自分の丈夫なバックパックから、ダウンジャケットを取り出して、着用しました。


そして、さらに、さらに、登っていきます。


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もう今の高度が、何千メートルなのか分かりません。

何万メートルなのかも、知れません。


雪が、降っています。


とても細かい、雪が顔に痛いです。


「ん?」


突然、視界が開けたと思ったら、目の前を何千匹?、いや何万匹もの巨大な生き物が、凄い速度で、山の上の方に向かっています。


1匹1匹をよく見ると、オウムガイのようです。


何のために、こんな多くのオオムガイが、山の頂上を目指しているのかは、分かりません。


ただ、オウムガイたちの目は、月を見ているのかも、知れません。


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「こりゃ、いい」


万九郎は、さっと飛翔すると、大きめの1匹の上に着地し、殻をえぐって座席を作りました。


座ると、随分いい感じです。


「楽ちん楽ちん♪」


オウムガイ・エクスプレスに乗って、万九郎は、さらに進んでいきます。


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今日は、ここまでです。



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