第81話 【幸せな万九郎】

ドンコの煮付けでした。


食べてみます。


「う、美味い!」


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飲み屋の良し悪しは、お通し(佐世保だと付け出し、付き出し)の美味さで分かるとは、よく言ったものです。


万九郎は瞬時に、この店を好きに、なりました。


改めて女性を、まじまじと見ます。


美人で可愛くて、おっぱいが大きくて、とても卑猥です。


万九郎の中に、常々溜まっているものが、臨界を迎えつつあります。


危険な、兆候です。


「レイ、相手してやんな」


あのババアが、とてもいいことを、言いました。


「はい」


万九郎の中のどす黒い何かは、もう溢れそうです。


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自分に割り当てられた寝室に行くと、ベッドの上に、すでにレイが全裸で、上半身だけを起こしていました。


改めてレイを、まじまじと見ます。


(レイコに、そっくりだな)


もちろん、それは万九郎にとって、とても良いことです。


ベアトリーチェと離婚してから今まで、一度も女性と、していなかったからです。


「いいのか?」


「大歓迎です。もう、私のアレはトロトロです!」


そう言うと、レイは両脚を大きく広げ、恥ずかしい部分が、よく見えるように、しました。


レイの全身には、ローションか何かが既に塗られており、裸電球の暖かい光に照らされて、恐ろしく卑猥です。


これで我慢できるのは、宗教か何かで、戒律に縛られている男だけでしょう。


2人の行為が、始まりました。


ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!

ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!

ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!

ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!ジュッポ!


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夜は楽しく、昼は労働。


正しいことです。


万九郎は、レイに連れられて、広い畑に来ています。


「ここは、ジャガイモの畑です。畑を分けて、ドクダミやマリーゴールドを交互に植えることで、連作障害を防いでいます」


(植物のことは、よく分からないな。坂口さんが居たら、どう言うだろうか)


詮無いことを、万九郎も時には、考えます。


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ほかに、麦畑と水田にも行き、説明されました。


この日から、昼間は農作業、夜は恥ずかしいこと、が万九郎の日課に、なりました。


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何日も何日も、何年も何年も、万九郎は、同じ生活を、繰り返しました。


とても、満足していたからです。


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このままだと、この物語が終わってしまいそうなんですが。


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