第64話 【狂子】

「ちっ、ダメか」


「まだまだー!F-14がポンコツ過ぎたおかげで、敵に付いていけなかったから、まだミサイル1発、残っている!」


「誰だ。Identify yourself」


「It’s me. Kyouko」


「よし。残り全機、Protect her with all your might!」


どうやら、今回のミッションのチーフのようです。

力強い、それでいて、いかにもハンサムアメリカンな声です。


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「よし、敵の主砲に照準合った!Fire!」


ゴン


「ん?もう一回 Fire!」


ゴゴン


「ちぃ!撃てない」


############################


「何ということだ。ワシが特攻で修理したばっかりに、動かんとは!」


ドク。頭の髪の毛を掻きむしって、悔しがっています。


「いや。行ける!私が、あのクソッタレな発射口に、特攻する!」


「いや!やめて、お婆ちゃん」


「佳菜、今まで28年、私は嬉しかった。お前といることが、私の幸せだった。さようなら、佳菜、美奈!」


「お婆ちゃーーーん!」


############################


「よし皆、フォックス16を全力援護!」


あの、ハンサムアメリカンです。


4機の戦闘機が、巨大UFOの底にある開口部に向かって、全力上昇!


「よし。行くぞ。You motherfucker!I’m finally back!Die, you bastard! It's the Pay Back time!」


ズドドドドド・・――ン!


「やった!She did it!"」


またまた、ハンサムアメリカンです!


やっと、終わりました。


############################


松浦家別邸の、広い広い居間の中、皆んながバンザイしています。


佳菜は1人、顔を俯いて、目をしっかりと、固く閉じています。


「姉さん」


美香が、そっと近くで、佳菜を支えています。


############################


「とうとう、終わりました。私達の勝利です」


佳菜が、宣言しました。



大変でしたね。


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