第53話 【心の傷】
狂子様が、宴会場の隅まで、ドシドシと歩いて行って、いきなり、上半身にブラジャーだけを付けた姿に、なりました。
「うおおおおお!」
両手を、胸の秘孔に、突き立てています。
「ぬおおおおおおーーー!わが生涯に、一片の悔いなし!」
右腕を、突き上げています。
もの凄い白い気功波が、デスますスターを直撃!
大破壊!
すると、どういう仕掛けになってるのか、水着姿の若い女性たちが多数、宴会場に降ってきました。
さっそく、イチャイチャし始める男たち。
「あなたが、世界一の科学者なんですかー?」
“Yes!I know everything about universe!”
「カッコ★インテグラ!」
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「君の瞳に乾杯」
狂子様が、いつの間にかスーツを着て、若い女性に迫っています。
「まったく、男どもときたら。アスカさん、一緒に、お風呂に行きましょう。美奈も、後から来なさい」
まだ万九郎に密着している美奈に、言いました。
さっさと出て行く2人。
「俺も、ちょっと疲れたかな、風呂行ってくるよ」
万九郎が、言いました。
「そうですか。良いお風呂を」
ニッコリして、案外あっさりと、美奈が、引き下がります。
「君も、お姉さんたちが待ってるよ」
「はい」
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風呂場に着くと。凄くデカイ露天風呂です。
万九郎は、社会格差について考えます。
「まず、身体洗わなきゃな。ゴシゴシ、さて背中」
「背中、流させていただきます」
サングラス、あの11号です。
「ああ、ありがとう」
「もう1人は、寝床の準備とか、やっていますよ」
「なあ、佳菜・・さんの妹、いつもあんななの?」
「はぁ、美奈様ですか。はい、でも、ワカがいらっしゃって、良かったです。私らは所詮黒子。身分違いですし、年も、違い過ぎいますからね」
そんなものかと、万九郎が考えてると、
「どりゃあああーーー!」
裸の女の子の、物凄い蹴りです!
サングラスが、ふっ飛ばされました。
「ちょっ、美奈!ってか、いいのか、サングラスの頭、壁にめり込んでるぞ。首の骨も、たぶん折れてる」
「構いません。サングラスは丈夫ですから。しばらくすれば、蘇生します」
そういう問題なのか?
さっそく深雪が、背中を流し始めます。
「お兄ちゃんの背中、おっきいね」
いつの間にか前に手を回して、全裸で直接、背中を流し始めます。
「ちょっ、これって、マットプレイ?」
違います。
真っ赤になった万九郎。
「もう背中は、いいから」
そそくさと、股間や足を洗い終えて、お湯で流します。
お湯に入ると、一息つく暇もなく、深雪が密着してきます。
しかも、前から!
いや一線超えるの、やめてー。
万九郎、必死です。
背中に回って、全身を押し付けてくる美奈。
「今日の怪我は、もう大丈夫ですか?」
「ああ、もう完全に治ったよ」
「身体の傷は治っても、心の傷は残っていく。美奈は、万九郎さんの心の傷に塗って癒す、オロナミンになります」
何かが違っていますが、今の万九郎には、ジンときました。
ありがとう、美奈。
「じゃ、そろそろ行かないと、お姉ちゃんに叱られるから」
ようやく、美奈が出て行きました。
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青白い月が、見えます。
心の傷か・・
お湯から上がって、もう一回、背中を洗おうとしてると、
「ワカ、大丈夫でしたか?」
サングラスが、やっと蘇生した様子。
「いや、そっちこそ大丈夫かよ?」
「私らサングラスは、丈夫が取り柄ですから」
「でも、さっき完全に死んでたぞ」
「あの程度なら、30分で大丈夫です。今日、ヒグマにやられた仲間いましたけど、パーツを繋げたら、1時間で蘇生しました」
「それは良かった」
ほっとする万九郎。
「じゃあ、俺は上がるから、お湯に入ってくれば?」
「え、いいんですか?」
「もう十分、やってもらったし、今日は、さすがに寝るだけだろうから」
お風呂を上がって、寝床に行く万九郎。
今日も忙しかったです。
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