第52話 【妹】

「あれっ、君は?」


「私は、松浦美奈と、申す者ですが、あなたは、まさか、ひょっとして?」


「万(ヨロズ)です」


「お兄ちゃん!」


いきなり、抱きつかれました。


感極まって、涙すら流してる様子です。


「おいおい、ちょっと・・」


「その子の小さい頃、父は、いつも仕事で不在でした。その結果、強度のブラコンになってしまったのです」


顔が自分にそっくりの深雪が、万九郎にベッタリ抱きついてるの見て、佳菜も少し、複雑な様子です。


「まあ、一線を超えなければ問題ございませんし」


アスカが、来ました。


万九郎にベタベタする美奈に、何やら固い視線を、投げつけています。


それを、さらりと躱して、美奈が言います。


「私にとって、この方はお兄ちゃん。恋人じゃないから、宜しいのでは?」


アスカの雰囲気も、普通に戻って、3人で宴会の様子を見ています。


佳菜は、さっさと司令室かどこかに、行ってしまいました。


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「しかし、これは・・酷い」


隅では、サングラスが、男同士で抱き合っています。


空飛ぶスケボーの数は更に増え、マーティーを中心に、デスますスターを編隊攻撃。


マシンガンを乱射しています。


ああっと、1人が手榴弾を投げつけました。

コーンと跳ね返って、マーティーたちの近くに


「ちゅどーーーーーん!」


アスカは、いつの間にか、狂子の側に行っていました。


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「それで、決心は付いたのか?」


「私が死んでも、月を止めてみせます」


「そうか、分かった・・」


いきなり、狂子がアスカを、抱き抱えました。


「おーい万九郎!受け取れーーーーーーー!」


ふらつきながら、アスカをキャッチする万九郎。


いつの間にか、狂子様がカメラで、こっちを撮影しようとしています。しかも、ポラロイド。


「ポラロイド」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ポラロイドは、1937年にエドウィン・ハーバード・ランドが創立したポラロイド社(Polaroid Corporation)の略称、または同社が開発したインスタントカメラの通称。

概要[編集]

ポラロイド社は、拡散転写法によるモノクローム及び拡散転写法による天然色写真術によるインスタントカメラ及び、偏光板(ポーラライザー)及び拡散転写法に係る各種感光材料の製造販売及び拡散転写法用のインスタント写真用各種光学器機の製造販売・立体偏光動立体画像に係る光学機器と感光材料のメーカー、また後述するペターズ・グループ・ワールドワイド(Petters Group Worldwide)社によるポラロイド社の買収時に事業を拡大したデジタルカメラや液晶テレビ、DVDプレーヤーなど情報家電のメーカーでもある。


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「はい、チーーーーーアーーーーズ」


パシャリ


「これは、すぐ見れるから、いいのじゃ」


出来上がった写真には、真ん中にアスカ、その下で窮屈そうな万九郎、そして美奈、ドク、マーティー、いつものサングラス2人。


佳菜も、いつの間にか、ちゃっかり写っています。


「ほら写真よこせ。まったく、アスカだけでいいのに、いつものアホアホメンバー勢ぞろいじゃ」


そう言うと、狂子様は、腰のポーチに写真を仕舞いました。


あのポーチの中には、暗剣とか手裏剣とか、街中でにこやかに人を殺せる、恐ろしい武器が詰まっているのを、万九郎は知っています。


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