第124話 周回攻略後のステータス変化②
「んじゃ、次はシンクだな」
「はい。今回の変化はご期待に添えられるかと存じます」
「お? それは楽しみだ」
シンクは進化もしているし、その雰囲気から変化も大きそうだ。見た目で言えば【般若姫】の時よりも少し大人びており、雰囲気も妖艶さが増している。
それに額の角も大きくなっているな。だが、それ以上にデカくなっているのが胸部……メロンかな?
こりゃ耐性の無い男はイチコロだろうな。俺? 俺はアレだよ! うん、アレだ! そんな事よりもステータスだ!
<ステータス>
【名前】
【種族】夜叉姫
【レベル】61(+9)
【状態】
【属性】地・水
【HP(体力)】12000/12000(+4000)
【MP(魔力)】680/680(+130)
【STR(筋力)】80(+7)
【VIT(耐久)】146(+20)
【DEX(器用)】40(+2)
【INT(知力)】68(+13)
【AGI(敏捷)】47(+25)
【LUK(幸運)】10
【称号】従属者
変幻自在
【スキル】
・
・
・ガードインパクト
・地属性魔法(Lv.6)
・水属性魔法(Lv.3)
・人化
・他種族言語理解
・挑発
・調理
・盾術(Lv.5)
・斧術(Lv.4)
いやいやいやいや! 俺が言うのもなんだけど、これはちょっとおかしいだろ……シンク強すぎじゃね?
まずHPの最大値が12000もある……俺の2倍近い数値じゃねぇか。素の耐久値もかなり上がってるし……
いや、もう何を差し置いてもだ。新しく取得した【感奮興起】という
効果終了後に再使用まで30分間のクールタイムがあるという、使いどころは見極める必要があるがデメリットは実質ほぼゼロであり、効果は3分間STR・VIT・AGIの値がVIT値の140%と同値になる。しかも【勇猛果敢】と重複させれば筋力・耐久・敏捷の値が全て耐久値の3.5倍である511となる。
え、ソレ何っていう
「阿吽様、どうでしょうか?」
「もう凄すぎて言葉が出てこなかった……」
「光栄でございます」
「スキルの使いどころだけ見極めが必要だな。ただ、それを補って余りある能力だわ」
「そうでございますね。ですが、まだ成長の余地はありそうです。精進を怠らぬよう邁進してまいります」
「お、おう」
これはマジで俺も気合入れる必要が出てきたな。さすがに3段バフまで使えばステータスは負けないだろうが、それを耐えきられたら俺の場合はデメリットがえげつない。
まぁシンクとタイマンする事なんかないんだろうけどな。
よし、最後はキヌだな。キヌも外見が大きく変わっていることもあってステータスも色々変わっていそうだ。
「んじゃキヌ、ステータス見せてくれ」
「ん。まだ自分でも見てないから一緒に確認する」
<ステータス>
【名前】
【種族】妖狐姫
【状態】
【レベル】60(+10)
【属性】火・光
【HP(体力)】7900/7900(+2900)
【MP(魔力)】1650/1650(+250)
【STR(筋力)】25(+5)
【VIT(耐久)】82(+20)
【DEX(器用)】30(+10)
【INT(知力)】165(+25)
【AGI(敏捷)】101(+20)
【LUK(幸運)】13
【称号】従属者
炎姫
【スキル】
・
・
・火属性魔法(Lv8)
・光属性魔法(Lv4)
・人化→獣化(星狐):八尾星狐の姿になる。
・危険察知
・心理眼
・双剣術(Lv4)
・空舞:3段跳躍、空中停止可能
・構築阻害:敵の魔法構築に関与し阻害する
数値的には正しく“無駄がないステータス”って感じだな。
メインウエポンである魔法攻撃の攻撃力は知力が大きく上がった事により相対的に向上しているし、耐久や敏捷も上がっているため近接戦闘も以前と比べてやりやすくなっているだろう。
スキルは……ん!?
【妖炎転化】って、かなりヤバくない? 敏捷値と知力1.5倍もヤバいが、火属性攻撃で相手に与えるダメージがさらに2倍って事だよな……。基本的にキヌの場合は火属性魔法での遠距離攻撃か、フレイムブレイドでの近接攻撃がダメージソースになる。
ということは、単純計算で2重バフした時の火力は、知力の7.5倍……しかもキヌのMPは【黒の霹靂】の中でも群を抜いている。MP切れなんかほぼ見込めないだろう。というかステータスが魔法と敏捷に特化しすぎでは!?
それに有能スキル【空舞】も獲得している。このスキルの有用性は俺が身をもって実証済みだ。あとは【構築阻害】、これはクエレブレとの特訓で見せた相手の魔法障壁を阻害するものをさらに汎用的にしたもの。魔法戦であれば、キヌはこの世界で屈指の実力者になっているのではないだろうか。
「阿吽、もしかして私の種族って亜人種?」
「え? うお! 種族が【妖狐姫】になってる……それに【人化】のスキルが【獣化】に変化してるな」
「これまでは進化する時は狐に戻ってた。でも、今回は人型のまま進化してたってシンクが言ってた」
「そういうことか。だから人型での身体的な変化も起きたんだな」
「ん。後で狐になってみるから、一緒に訓練室行こ」
「そだな。そっちも確認したい」
その後、訓練室で獣化したキヌは全長8m程と【金狐】の時と比べても一回り大きな体躯となっており、尻尾の数は8本になっていた。
もう一度言おう、大きいモフモフの尻尾が8本だ……この意味が分かるか?
控えめに言って最高だ。この尻尾に包まれて眠ったらそのまま
こんな当たり前のことは、キヌを知っている奴なら全員理解しているだろう。だが、敢えて言おう……『モフモフ最高! キヌ優勝!』
いかん、話が逸れた……。
今回の沈黙の遺跡周回攻略の総括としては全員が大きくレベルを上げる事ができ、大きな変化を生み出す事ができた。
それにクエレブレに特訓をしてもらったお陰で、全員が『魔法障壁』という技術やその応用をも習得し、“武力”や“戦力”という意味では、2カ月前の俺達の比ではないと断言できる。
待ってろよ、魔族……今まで散々好き勝手やってくれた借りは、キッチリと返してやっからな!!
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