第27話 回診にて会話もれ聞き覗き込めばそれぞれ独語する婆さん二人

 婦長さんと一緒に居室を回っていたら…。


 廊下まで、婆さんらの楽しそうな声が聞こえる。


 会話に入れてもらおうと、二人部屋のドアを開ける。


 一人はベッドの上で、笑いながら語っている。


 もう一人も笑いながら…。


「何の話っこしてるの?」


 返事がない。



 それぞれが独語をしているのであった。


「ケンカしているわけでもないし、いっか~」


「おじゃましました」と婦長さんがドアを閉めてくれた。

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