証明

 親友に会えた。人間に会えた。


 なのに、なんなんだ……この違和感は。


 間違いなく、僕はコイツと一緒にいて、ふざけて、遊んで、まじめに勉強したこともあって、一緒に出かけたのだが……。


 それで僕はたしかにこの電車に乗って——。





 ああ、思い出した。


 親友は、一年前に死んだはずではないか。


 一緒に電車に乗っていたら、踏み切りに突っ込んだ車が電車に衝突。


 それが、ちょうど、僕らが座っていた号車で……。


 僕はようやく理解した。


 僕はすでに死んでいたのだ、親友と共に。


 そりゃ、こんな骸骨だらけの世界にいるわけだ。


 だってもう、僕だって彼らと同じようなものなんだから。

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