第37話 書店が潰れた

 長野市から少し離れた千曲市にある大手のTSUTAYA書店がなくなった。


 近くには地元企業が運営している大きめの書店があり、昔はよくこの二軒をはしごしてぶらぶらしていた。


 確かにTSUTAYAは大きな書店なので、電気代も値上がりし、照明やこの猛暑の夏の冷房代は高くついたのだろうと思う。


 アマゾンも台頭し、人件費も高騰、だんだんと電子書籍が幅を利かせ、紙の書籍が売れなくなったとはいえ、まさか無くなるとは想像していなかった。


 残念だ。


 まぁ、長野市のTSUTAYAでは、時々私も足を運んでいるが、訪れるお客さんもそこそこいるので潰れる気配は無いので安心だが、それでもこれからの少子化を思うと不安である。まぁ、結局は潰れたのは、多くの人々が本を購入しなくなったのが原因だが、最近の本は単純で薄っぺらい内容の本格的でないものが多いので、それも致し方ないのか、と思う。私自身は鬼平犯科帳みたいな小説を求めているが、今の時代では無理だろうなと思う(表紙などでも文句をいわず無条件で購入したい)。しかし、どうせお金を出すならライトノベルでも満足出来る作品が欲しいが、残念ながら、最近はあまり欲しいと思う本が無い。

 だんだんと、読み専にも厳しい包囲網が敷かれているのか、年々小説のクオリティが低くなってきている気がする。

 ちょっと前までは、異世界チートものでも、悪役令嬢でも聖女ものでも読みごたえのある新作があったが、最近はパッとしない気がする。

 書店に行くとき欲しい本は決まっているのかと聞かれたら、購入する本の目的があって行く場合と、とにかく本が欲しくて行く場合がある。まぁ自分好みで面白かったらなんでも買うよ、と言いたいところだが、実際に面白ければ読めるのだろうが(昔は手当たり次第いろんなジャンルの本を適当に読んでいた時期もあった)、今は少々自信が無い。販売されている中で、今の私の好きなジャンルは、異世界ファンタジーと恋愛、BLなどだろうか、内容は錬金術師、薬師、地球の物で異世界チートを行うもの、聖女、悪役令嬢、題材は追放からのチート、リベンジ物や、不遇からのシンデレラストーリーは、安心して読むことが出来る(はじめの鬱展開だけ我慢すればいいから)。ただ内容については、安易に葛藤の描写が無く、テンプレとして鬱展開が入っているだけの物よりも、ある程度の葛藤や諦念といったような心の動きの描写は個人的には時々欲しい。

 例えるなら、安価な物が貰えないことでも、周りの皆が貰っているのに自分だけが貰えなかったというショックの描写は一応それなりに書いて欲しいし、そうした苦しみを知るが故に、もし、反対に皆が何かを貰えていて、その中で自分も一緒に貰うことの出来た嬉しさはひときわ嬉しいものなので、当たり前のことでも当たり前でなかった事実を受け入れる理性的な精神の成長、そしてその後の精神的な救いもそのシーンがあるなら丁寧に書いて欲しい。ざまぁという安易さで今はこうしたことが語られ、説明的な表現力も試されるが、怒ってばかりや、すぐに立ち直り過ぎる内容もあるので(一応、表現としては書いてあるが)、面白いと思えなかった本もある。例外では、淡々と現状を受け入れ、こうした追放もテンプレだよね、とすぐに受け入れるという面白いお話もあったが(お気に入りのスローライフもの)、しかし、だいたい本の始まりが一番面白い作品が多いので、始まりは重要だと思っている。


 と、こんなわがままに、面白い本が欲しいと言ったら、自分で書けば? と言われた。


 やっぱりそうだよね。


 わがままだよね。


 書くのが怖い、エタるかもしれないし、上手く書けなくて方向性がズレるかもしれない、カクヨムはプロやプロを目指している方々もいるが、だいたいが有志や同志的な本好きの方が頑張って書いている雰囲気だ。しかも、なろうみたいにユーチューバーの荒らしやさらしも無いので、ここで無責任にはあまりしたくないし、(え? カクヨムの一番始め作品のは……)、出来れば上手に書きたい、でも、書けないかもしれなくても自分が読みたい内容のなにかを読みたい。

 胸がキュンキュンするような話も読みたいし、語尾に「ニャ!」が付く猫の登場する話も良い。

 あんまり深く考えずに書いてもいいのかもしれないが、自信が無い。まぁ、実験的に挑戦してみるのもいいのかなぁ、と今は前向きに考えている(人生をエンジョイするのだ)。

 

 シャインマスカットは広島発祥のぶどう。誰かが長野発祥と言っていたので私も間違えてしまい間違ったことを書いてしまったが、以前のシャインマスカットの話においての発祥について書いたものは訂正しておいた(間違えてしまい、申し訳ない、もっとちゃんと確認すれば良かったと反省しました)。ネットにも書いてあったが、長野と山梨はシャインマスカットの取り扱い量が多いので、発祥の地を誤解している人も多いとネットに書いてあり、確かに、長野市に近い須坂市には果樹試験場もあり、ナガノパープルやクイーンルージュはそこで開発された(これが、間違えた理由かな?)。この二つは県と栽培希望者が契約書を交わして、苗木を管理している業者から購入するとのことで、長野限定であり、海外流失したという噂も聞かない(良かった)。ナガノパープルは巨峰を掛け合わせているので、皮ごと食べられるが、少し渋い。クイーンルージュは皮が薄いが、まだ取り扱い量が少ないので、状態の悪い物でもいいお値段である(値段はナガノパープルに軍配が上がるが、食べやすさと希少性としてはクイーンルージュがおすすめ)。ちなみに、『中野市』で書いた中野いきいき館で、小粒で少し古くなったナガノパープル一房を三百円で購入し食べたが(房の大きさは普通、小粒なのは、摘粒てきりゅうが面倒だったのか、それともまだ木がまだ小さいのか……)、皮の渋みを除けばなかなか甘くておいしかった。今年(令和五年)は、九月の二十三日と二十四日にここでぶどう祭りが行われるらしい(もし、ぶどう祭りの詳細について知りたい方は中野いきいき館へ(うろ覚えなので)、ここは、八月の終わりにお邪魔したが、クイーンルージュの値段は千八百円~三千七百円ぐらふいで、ナガノパープルは千数百円~二千六百円ぐらいかな、品質によってどうしても価格にバラつきがある。訳あり物ならもっと安い)。


 ちなみに、今年はぶどうの未開花があり、あまりぶどうはよくありません。山梨もそうですが長野でも問題になりツルヤの商品でもあきらかに一房でない半分程度の物がパック詰めにされていて販売されていました(完全に咲かない房は駄目だけど、半分だけ咲いた房は収穫まで残されたのかな? 今は露地物が普通に出回っているので、ハウス物が主流らしい出始めの時のようには見かけなくなりましたが)。今年は異常気象で、他に例をあげるなら、なすも水不足な物は皮がツヤツヤしないし、大玉トマトもみのりが悪いのか棚には大玉の品種なのに小さなトマトが……りんごも日焼け(皮が薄く茶色になる)……農産物に打撃だげきが……原因は、地球の温暖化かなぁ。


 来年はどうなるものやら。

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