第2話 エタと小説サイトの未来

 唐突ですが、私が何故一つの作品をエタったのか、書いておこうと思います。

 それは、ある時、自分の作品をエゴサをかけると、とあるユーチューブにあたりました。私の作品の名前がついています。

 うん、内容を見るとあまり良くはないです。「君子危うきに近寄らず」私は安全を求め筆を止めました、完全エタですね。


 少しなろうさんについて調べてみると、外部に弱いことがわかりました。なろうの中では、感想もレビューも削除出来るけど、外部では何も出来ない。いわゆるなろうにおける弱点ですね。このユーチューブに作品を叩かれた方の中には、なろうの作品を削除して、カクヨムに移籍された作者もおり、その時、なろうを主催しているヒナプロジェクトは何もしなかった、と書いてありました。ネット社会は匿名性があり、こうしたユーチューブに作品を利用されることは良くはない場合もあります。このユーチューブ自体はなろうにとってのメリットが無いように思えますが、自社に掲載されていた作品を削除されたとしても、このチャンネルを野放しにしているということをどう企業が考えているかというと、どうでもいいか、あくまでもなろうは投稿サイトであり、作者と第三者のトラブルには加わらないなどの理由によるものと考察します。


 とはいえ、他のサイトにとっては都合の良い展開です。なろうは危ない、なろうに作品を掲載しているとディスられるとなったら、他にも嫌になって逃げてくる作者がいるかもしれません。そうなると受け皿は、カクヨムとアルファポリスが主体となるでしょう。

 カクヨムは学生たちの囲い込みもし、図書カードでの作者の釣り上げもしています。何を隠そうこの私も釣り上げられた一人です(カクヨム作品の掲載はなろうに書いている非公開作品が終わったらにしようと思っています。申し訳ない)。私は被害にあわれた作者がカクヨムに移籍したと知り、ちょうど図書カードもいただけるとのこと、こそこそと二足のわらじを履きました。

 読み専としては、なろうのほうが検索もしやすく、次へのボタンでなく、数で掲載ページを表しているので、途中で疲れて検索をやめてしまっても再度検索しなおすことが容易に出来ますが、カクヨムでは、どうやって皆さんは埋もれた作品にまでたどり着くのだろうと、時々不思議に思います。私が、カクヨム初心者だからわからないだけなのでしょうか。

 とはいえ、作者として、作品を掲載することになったら、カクヨムの母体企業はKADOKAWA、いざ、訴訟となったら強いのかもしれず、こうしたユーチューブへの対応も早い可能性もあり、書いていても安心感があります(でも、対応されないのかもしれませんが、過度な期待は禁物)。

 アルファポリスは、女性の登録者も多く、読者も女性のほうが多いでしょう。書籍化した作品を無料で読ませることもなく、収益性もバッチリですし(ただし、打ち切り作品? もあり、私が持っている本も三巻止まりで、長い間続きが無い)、現時点では、なろうのようなこうしたユーチューブも発生していないようです。

 これからの少子化時代、今までのビジネスモデルが通用しなくなることもあるでしょう、そんな中、作家に向いた金の卵を……売り上げが期待出来る、もしくは大勢の人に見てもらえ、作品を常に生み出す才能を持った人材の確保は、投稿サイト、各出版社としても、課題の一つと思われます。


 今は本が売れません、生き残るのはどの出版社か? あと五年~十年したら、勢力図も変化しているのかもしれません。

 

 私も最近は、本を買いません。本が買えないのではなく、お金を支払ってまで欲しい本が無いのです。そう、原因は作品の劣化です。まぁ、買っている本もあるのですが、昔ほどは買いません。

 いい本が無い、売れない、作者が書かなくなる、作品自体が無くなる、本が出版されない、出版社の淘汰。

 こうならないと良いのですが、いい作品があれば読者はつきます。いくらでも、お金は出されます(鬼滅の刃がいい例でしょう)。ただし、いい作品は人それぞれ違うということです。その時代に必要とされる作品をどれだけ確保出来るかが、問われることとなるでしょう。ということで、そんなことわかっているよ、となるところですが、私も以前若い方たちと仲良くなったことがありますが、今の若い方々は無駄にお金を使うことがないですし、思った以上にしっかりと財布の紐を締めています。

 二十年後、人口も減り、高齢化が進んだ時代、日本の書籍販売はどうなっているのでしょうか? 量、質共に悪くなっていると思います。

 そんな中でも、小説サイトが日本の書籍文化の下支えになり、世界に日本の文化を発信し、文化を存続させることが出来れば良いと思います(理想は……)。


 でもやっぱり自分は素人ですし、長い間小説を書いてゆく自信はないのですけど、未来に向けて、素人なりに努力出来ればいいなと思います(と、カッコいいことを書いたが、本人は基本的にそんなこと出来ません。世間の片隅でこそこそと書いてゆきます)。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る