3 かぐや姫、シンデレラと対峙する
こうして白雪姫は、『かぐや姫』の物語世界で、温かい家庭を
かぐや姫「シンデレラ? 今、
シンデレラ「あー、かぐや姫か? ちょっと待ってくれ。今、小人達とフットサルで対戦してるから」
携帯機は便利なもので、様々なホビーの情報を教えてくれます。
シンデレラ「ふー、終わった。アタシと小人じゃ、やっぱアタシの方が有利だから勝つよなぁ。で、何か話があるのか?」
かぐや姫「それですよ、シンデレラ。
ごまかしは許さないという、強い
かぐや姫「いつまでも森の中で、小人達と過ごすだけで満足ですか? 白雪姫が森の中で小人と過ごしていたのは、逃亡生活を
シンデレラ「何だよ、
かぐや姫「言いますよ。貴女には
シンデレラは黙り込みます。かぐや姫は続けて言いました。
かぐや姫「ねぇ、シンデレラ。わたくし、
シンデレラは、まだ黙ったままです。かぐや姫は言葉を続けます。
かぐや姫「貴女は、それが嫌なんでしょう? どんなに
シンデレラ「……アタシは、王子様と結婚するような
かぐや姫から目を
シンデレラ「身分制度って
シンデレラの声が、震えて止まります。
かぐや姫「……
シンデレラ「……そんな義務、聞いた事が
かぐや姫「貴女を愛していた、
シンデレラ「……どうしろって言うんだ。元の
かぐや姫「それは貴女が決めてください。貴女が本当に
シンデレラは上を向いて、少し、鼻をすすりました。
シンデレラ「
かぐや姫「貴女が
シンデレラ「ああ、分かった。その時までには結論を出して、あんたに
最後に小さな声で、シンデレラは礼を言って。そして、かぐや姫は何も聞こえなかったかのように、静かに通話を切りました。
そして『シンデレラ』の物語世界で、舞踏会が
かぐや姫の携帯が鳴ります。もちろんシンデレラからで、かぐや姫は急いで携帯を手に取りました。
シンデレラ「悪いな、連絡が遅れた。何をするか決めたよ。アタシは、そっちの世界に戻る」
かぐや姫「舞踏会に出るのですね? なら早く
シンデレラ「あんたも、お
かぐや姫「怒りますよ!?
シンデレラ「ああ、その通りさ。アタシは自分の世界に戻って、そして舞踏会に出る。けど、それは王子様との結婚のためじゃねぇ。城の、お
かぐや姫「それから、どうするのですか。また、この家で継母と暮らすつもりで?」
シンデレラ「もう家には戻らねぇよ。その方が、アタシも継母達も幸せってもんさ。
かぐや姫「そうですか……では、わたくしは貴女と入れ替わりで、『白雪姫』の物語世界に移動しましょう。いいですか、
シンデレラ「ああ、そうさせてもらうよ……愛してるぜ、かぐや姫」
かぐや姫「ええ、わたくしも愛していますよ、シンデレラ。さぁ早く、舞踏会の準備を」
こうしてシンデレラは、元の世界へと戻って、そしてカボチャの馬車に乗って舞踏会へと向かいました。かぐや姫は、『白雪姫』の物語世界へと移動します。
かぐや姫「さて、わたくしは、この世界の危険人物を処理しましょう。
何やら怖い事を言いながら、かぐや姫は目的地へと向かっていきました。
『シンデレラ』の物語世界では、舞踏会が盛り上がっています。そこで一人、ガラスの靴を
その裸足の美女、つまりシンデレラは、持っていた
シンデレラ「皆さま、ご
行商人から
シンデレラ「そして、これがブレイクダンス。ああ、このスカート、
魔法で用意された、豪華なドレスの裾を、シンデレラは
女性達「わ、私にも、そのダンスを教えて!」、「私も!」、「私も!」
男性達と対照的に、女性達は、すっかり新しいダンスに
シンデレラは女性達に、
シンデレラ「お姉さま達も、きっと、ストレスが
時間は、いつしか深夜
シンデレラ「アタシは庶民のシンデレラ……。そのアタシにも、貴族の皆様を楽しませる事ができたのなら、光栄ですわ……てやんでぇ」
最後に、小さく、そう言って。ちょっと舌を出してみせたシンデレラは、すっきりした表情で、子供のように
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