第2話 初めての食事

はぁ・・・はぁ・・・疲れた・・・腹減った・・・死ぬぅ食べ物が欲しいよぉ何でもいいから食べ物くれぇぇ!


かれこれ平原を歩いて4時間、俺が食べれそうな物はなかった。逆に食われそうだった・・・何だよあの化け物は。

平原には馬やバッファロー等の草食の動物が居たが今の俺では、仕留められないから諦めた。


それに俺の5倍はある大きさの飛竜って言うのかな?そんなのがこの平原を飛び回ってるからめちゃくちゃ怖い。俺は小さくてバレないのかそれとも興味がないからなのか襲ってこなかった。めちゃくちゃ怖かった・・・


少し遠くに森が見える。森にはキノコとかもあるだろうから食べ物を確保できる筈だ。行くしかないな。この平原で餓死するのだけはゴメンだ。


歩いてると森へ到着した。ふぅ疲れた・・・背中の翼は飾りかよ・・・早く飛びたい。


さて森に着いたしキノコとかないかな?出来れば毒がないやつ。いくら腹が減っていても毒キノコ食べて死んだら笑えないからな。


探していると黄色いキノコが生えていた。俺は黄色いキノコを手に取って匂いを嗅いでみる。

・・・食えるのか分からねぇな。そもそも俺は、野草やキノコには詳しくないし・・・やめとくか・・・って鑑定スキルがあるじゃん!早速鑑定してみよう!


(ミニシビレダケ F-)

シビレダケの中で1番小さな種類。シビレダケの名前の通り食べると体が麻痺するが効果は薄くせいぜい1分ほど手が動かなくなるぐらいである。


なるほどね。食べると体が麻痺するのか。まあ効果が弱いし食べてみるか。


「キュィ!?」


口にパチパチとした食感が広がる。これ美味しいな癖になる。まだ生えてるから全部食べるか!



はいすいません調子に乗りました。あの後俺は手当り次第に生えているミニシビレダケを食べまっくった。そしてこのザマである。塵も積もればなんとやら・・・体が動かないのである。


(麻痺耐性level1を獲得しました)


おっ耐性を入手したぞ。そのお陰か体が軽くなってきた。この調子ならもうすぐで起き上がれるだろう。頼むから何も来ないでくれよ・・・




あれから何事もなく麻痺は切れた。だがまだ腹が減っている・・・タンパク質が欲しいな。


俺は森の中を彷徨う様に歩くとデカい鳥の巣を発見した。一応怖いから鑑定しとこう・・・巣にある卵を狙ってくる魔物を食べる擬態した食肉植物かもしれないし。


(ワイバーンの巣)

飛竜ワイバーンの巣。中には卵があるが盗むところを見られるとワイバーンが襲ってくる。だがワイバーン種は騎竜として優秀である為、竜騎士になる為にはワイバーンの巣から卵を盗む必要がある。卵を盗むのが成功してやっと1人前の竜騎士になれる。生きて帰れたらの話だが。


ワイバーンってあの平原を飛んでた奴かな?情報出せるか?


(ワイバーン C+)

飛竜に分類される中型の竜種。体の半分は、大きな翼と長い尻尾が占めている。

尾の先端には鋭い針が生えておりそれで敵を貫く。他に力強い脚と鉤爪を持っており自分と同じサイズの魔物を持ち上げる事ができる。鱗は軽くて丈夫で防具の素材に重宝されている。


見た感じ親は留守にしてるらしいし・・・盗むか。そうと決まれば早く盗んだ方がいいな。


俺は巣に駆け寄り中を見ると卵が3つあった。


他は割れている・・・俺以外の魔物が先に食べたのだろう。大きさは、鶏の卵より少し大きいくらいだし全部運べそうだな。


これで今日の食料は確保できたな。寝床に戻るか。

俺はバレない事を祈りながら洞窟へ卵を持って引き返していく。


もしバレたとしても臭いを嗅いで追って来られないように近くの泥を、体に纏って帰ることにした。これで大丈夫だろう。




何とかバレずに洞窟まで戻ってくることに成功した。さて卵を食べよう。俺は口の中に卵を放り込んで噛み砕く。うん美味いないけるいける。


(経験値を36入手しました。levelが3に上がりました)


なんで経験値入手したんだ?俺なにも倒してないぞ?


(解、ワイバーンの子供を食い殺したからです)


・・・ohでも生き残るためだ。仕方ないな。


俺は残りの卵を全て口に放り込み噛み砕く。濃厚な旨みが、口の中に広がる。あー癖になりそうだ。


(経験値を72入手しました。levelが最大になりました。次のステージに以降します)


levelが最大になった瞬間、急に眠くなってきた。あ、ダメだ耐えれない。おやすみなさい・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る