試合編
鷹葉大附属高校の隠し球
「ジャストルッキンこんにちは!」
「まだまだ夏真っ盛りの青空の下、この再戦が早くも拝めようとは誰が思いましたでしょうか。夏の甲子園に出場すること24回、センバツは12回出場と春夏全国制覇を果たしたこともある強豪校、鷹葉大附属高校対、夏の大会初出場ながら優勝候補を撃破するというセンセーショナルなデビューを果たした桜花聖翔学園高校との対決を、こちら!」
「鷹葉大附属高校野球専用グラウンドからライブ配信でお届けします!」
「実況は!高校野球の試合があれば日本中どこでも実況、実況系配信者のカズヤがお伝えします!今日はですね、とあるスジからビッグな対決が組まれたという情報をいただきまして、ワタクシ、チームカズヤ、鷹葉大附属高校さんから許可をいただきまして機材搬入やらなんやでなんと、1週間前からテント生活を送っていました。この日を今か今かと待ち侘びておりました!まあその辺の暮らしぶりはサブチャンネルにあげますのでそちらもどうぞよろしくです〜。もちろんメインチャンネルの方もいいね、チャンネル登録ボタンよろしくお願いいたします。OK、そろそろ試合開始のようですね」
「さあ両チーム、ベンチ前に集まりました。いま審判団が集合をかけました。両者、気合いの入った掛け声とともに整列します。いやあワタクシの好きな高校野球シーンベスト3に入るくらいのもう、そのくらいのワクワク感、たまらないです、たまらん!」
「礼!」
「ワタクシもつい一緒になって言っちゃいましたけど、高校野球といえばまず、礼です。礼に始まり礼に終わる。はい、両校とも素晴らしい礼でしたね!ごはん3杯はいける」
「鷹葉大附属高校の選手たちがそれぞれのポジションに散りました。先行は桜花聖翔学園ですので後ほどメンバー紹介をさせていただきます。改めまして後攻めの鷹葉大附属高校のスターティングメンバーを紹介させていただきます」
「一番、ショート、
「二番、サード、
「三番、ファースト、
「四番、今日はライトで出場、
「五番、キャッチャー、
「六番、セカンド、
「七番、レフト、
「八番、センター、
「九番、ピッチャー、
「これまた驚きましたね。鷹葉大附属高校、
「それでは投球練習中の黒木選手に焦点をあててみましょう。ほっほう、フォームが本格派のオーバースローですね。175cmの高い身長を生かすためグローブを高く上げてから、背負い投げのように投げ下ろすというダイナミックなフォームのようです。持ち球はストレートとチェンジアップのみという事ですが、角度のある球をコースに投げ込めば、さすがの桜花聖翔が誇るスーパールーキー大河俊一選手といえども手を焼くのではないでしょうか。左対左の熱い熱い戦いに注目していきましょう!」
「さて投手練習を終え、佐々木選手がバッターボックスに立ちました。ああ笑顔で雄叫びをあげています。夏の大会でトレードマークになった桜花聖翔の元気印、ファーストストライクからバットを振ってくる恐怖の一番打者。そして今、球審の坂巻さんが人差し指を立てました、まもなくプレイボールです!」
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