第4話 断
楽しみにデータ更新を待てと言っていたKだが、結局あれ以降ろくに更新もされないし、「弔うべきはK自身だ」という真意も聞けないままだ。
あのあと一度だけ、ほんの数秒間だけKと繋がった。
画面は砂嵐で何も映らず、音声だけの交信。その音声さえずいぶん不明瞭だった。
「……もう……、……あ…………る……」
全然聞き取れなかったが、深刻そうな声音に感じた。「あいしてる」? それとも、「またあえる」? なんて伝えようとしたのか、ちゃんと受け取ることができなかった。
それきり通信は途絶えてしまった。
なのに、閉ざされた白い部屋の中でこちらの意識は目覚めたままだ。
何かが、おかしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます