55話 リフレクターソーサー
------(テンタ視点)------☆
俺は、赤い光の玉なり、バンバを突き飛ばし、一旦”ヒュー”
と空中に舞い上がり、空中に制止し、ゆっくりとバンバ、クイン
クゥエ、セクスの間に降り立った。
そして、
「宇宙シェリフバルバン!」
と叫びながら、俺はポーズを決めた。
「なっ!」
「えっ!」
驚く、バンバ配下のクインクゥエ(フルプレートアーマーの騎士
風の男)と、同じく配下のセクス(白シャツ吊りバンドの半ズボ
ン姿の男の子)に
「う"ぅ"ぅ"…」
と言いながら蹲る悪魔男爵バンバ。
3人の悪魔達と対峙する。
何故、俺が”
それは、これより少し前まで時間を
◇
食後、ここではテントを張らず、各自寝袋で就寝することとな
った。
当然、俺の寝袋には
「おやすみ、オトア」
「おやすみ、テンタ君」
zzzzZZ。
と、寝袋で俺と
”ズルズリズリ”
昼間、ニム・アノル博士や、悪特隊(北支部)の面々が調べた
後、蓋を閉め直した空の棺の蓋がずれ開く。
その時だった。
まず、ぐっすり眠りに着いてい居る
の体に同化したエードラム(光の精霊)様が、
眠っている
≪おきて……オトアちゃんおきて!≫
”ムニャ?”
エードラム様の念話に寝ぼけた
あげ、あたりをキョロキョロと見回す。
”ニャ?”
が……、部屋は静まりかえっていた。
≪オトアちゃん、私よエードラムよ≫
と自身の頭の中に響くエードラム様の声。
”ニャッ!?”
と、
する。
≪どうしました?、エードラム様≫
≪アークデーモン級の悪魔が近づいてくる≫
の言葉に、
「えっ!……」
驚き声を出しかけるが、
≪しっ!、声を出しちゃだめ、オトアちゃん≫
とエードラム様に
自身の手(前足)で口を押える。
≪オトアちゃん、テンタ君をそーと起こして≫
≪あっ、はい……≫
◇
≪テンタ君おきて……テンタ君≫
「んっ……」
俺は、寝ぼけながらも、目を開けようとしたら、
≪目を開けないでテンタ君≫
と
(んっ……これは念話か!?)
と思い、俺は
≪オトア念話か?≫
≪うん、あのね、エードラム様がね……≫
と
≪なるほどな……分かった≫
詳細を聞き、俺はそのまま動かずに、寝たふりを
する。
その間に、
のバックルの方までずり下がる。
(少々くすぐったいが……ここは我慢我慢)
何かが近づいてくる気配がする。
(流石はアークデーモン級の悪魔、威圧感が半端ない)
と思いながらも、じっと寝たふりを続ける俺。
やがて、アークデーモン級の悪魔が俺の側までやって来て、
”ふわり”と何かを俺にかけた。
と同時に、俺はその布のようなものに包まれると、転送魔法のよう
に体が”ふわり”と浮いたような感じ足した。
そして、ほんのわずかな時間(おそらくコンマ数秒)異空間を
通る感覚がした時だった。
≪テンタ君、今よ≫
と
≪赤着!≫
俺がコンバットスーツ姿に変わると同時に、ベルトのバックル
部分に居た
≪フェードイン≫
俺が、宇宙シェリフバルバン姿になると同時に、
\ドスン/
急に重力を感じ、何処かの床に落ちる。
「バンバ様」
「バンバさま」
「これは……」
「例の小僧と猫だ」
大人の男と子供と、それに恐らく、俺をここへ連れてきたアーク
デーモン級の悪魔達の会話が聞えた。
そんな時だった。
コンバットスーツのヘルメット内の左モニターに映るエードラム
様が俺に言う。
『テンタ君、私に体のコントロールを任せてくれる』
その言葉に俺は、
『えっ、はい』
と返事をする俺。
「では小僧から、猫を剥がすとするか」
アークデーモン級の悪魔の言葉と共に俺に近づいてくる気配がする。
「バンバ様~、小僧の方は……」
「ああ、お前の好きにするがよい」
「やった~w」
とアークデーモン級の悪魔と男の子の声、そして、俺が掛けられてい
る布?(マント)にそのバンバと呼ばれるアークデーモン級の悪魔の
手がかかろうとした時だった。
俺の体が赤く光りだす。
そして、次の瞬間、布?(マント)を剥がそうとしたアークデーモン
級の悪魔急を突き飛ばし、
\バコッ/
「グァァァッ!」
一旦空中に制止し、そして、アークデーモン級の悪魔とフルプレート
アーマーの男と、男の子の間にゆっくりと降り立った。
「なっ!」
「えっ!」
その様子に驚くフルプレートアーマーの男と、男の子。
俺は3人の間に立って、
「宇宙シェリフバルバン!」
と俺はポーズを決めたのだった。
◇
「クインクゥエ、ここは、僕が何とかするから、バンバ様を!」
と男の子が、フルプレートアーマーの騎士風の男に言うや否や、
「出でよ、デーモンフランケン!」
\ボワ/、\ボワ/、\ボワ/
\ピキピキ/
【デーモンフランケン】
HP 600+180
MP 300+60
運動性 70+90
攻撃力 650+140
防御力 800+80
命中 80+5
回避 60+10
再生能力あり
×10
俺はすぐさま戦闘態勢を取る。
デーモンフランケンは、身長2.2mの大柄な魔物フランケ
ン(フレッシュゴーレム)にレッサーデーモンが、同化した魔
物で、フランケン(フレッシュゴーレム)は、古代文明におい
て、ホムンクルス(人造人間)の研究過程で人間の死体を組み
合わせたものらしい。
俺達の世界のフランケンシュタイン的なものなのだが……。
他のデーモンゴブリンや、デーモンガルム同様顔が山羊
何だな。
「セクス頼んだぞ!」
とクインクゥエと呼ばれるフルプレートアーマーの騎士風の男
がセクスと呼ばれる白シャツ吊りバンドの半ズボン姿の男の子
に言うと、素早く、顔にやけどを負ったバンバと呼ばれるアーク
デーモン級の悪魔を抱え、\ボワ/っとその場から消えたと同時
に、\グオー/とデーモンフランケン達が俺に向かって突進して
くる。
「スパークソバット!」
俺に向かって突進してくる。一番先頭のデーモンフランケンに
足の裏に電撃を込めた後ろ蹴りをお見舞いする。
\ドスッ/、\ビリビリビリ/……が、よろけるものの、足の
裏に込めた電撃は、まるで効いていない。
『テンタ君フランケンには元々電撃の耐性があるの』
と左モニターに映るエードラム様が俺に言う。
(なるほど……では、)
「スパイラルボンバー!」
((((((グルグルグル))))))))))
俺は、両拳を突き出し体をドリル状に回転させながら、俺に迫
って来るデーモンフランケン4体を高速回転で、吹き飛ばす。
\ドーン/、\ドーン/、\ドーン/、\ドーン/
俺に吹き飛ばされた4体のデーモンフランケンは床に転がるが、
すぐさま立ち上がった。
(結構……タフなんだね)
その時、コンバットスーツのヘルメット内の左モニターに映る
エードラム様が俺に言う。
『心臓の裏に悪魔核があるわよwテンタ君』
『わかりました』
俺は、エードラム様のアドバイスを受け、すぐさま返事をし、
「レッドバスター!」
右の太腿装甲版を開きビームガンを取り出し撃つ。
”ビシューン”
\ズキュン/
俺の放つビームは、1体のデーモンフランケンの心臓を貫
いた……が、奴の強靭な心臓にビームが止められ、心臓に穴
を開けるも、その後ろにある悪魔核までは破壊できなかった。
俺に心臓を撃たれたデーモンフランケンは、数秒動きを止め
るが、再び心臓が再生したのか、また動き出した。
「くっそ!」
思わず俺が言葉を吐くと、コンバットスーツのヘルメット内
の右モニターに映るオトアが俺に言う。
『テンタ君、リフレクターソーサーよ』
『ん?……あっ、そうだな』
俺は、オトアに言われ、すぐさま、
「リフレクターソーサー!」
と叫ぶと、背中のスリットから直径10Cmの円盤状の金属
板が2枚空中に飛び出した。
\プシュン/、\プシュン/
『オトア、コントロールを頼む』
『OK♪』
背中から飛び出した2枚金属の円盤は、オトアのコントロ
ールによりそれぞれ2体のデーモンフランケンの後方の頭上
に移動する。
俺は、その2枚の円盤に向け、ビームガンを抜き、
「レッドバスター!」
”ビシューン”、”ビシューン”
とビームを放った。
俺が放つビームがそれぞれの円盤に当たる寸前、オトアは円盤
の角度を変えると……。
\ピシャ/、\ピシャ/
リフレクターソーサーにビームが反射され、デーモンフランケ
ン2体の背中に命中する。
\ズキュン/、\ズキュン/
\ドスン/、\ドスン/
背中を撃たれたデーモンフランケンは、その場に倒れ、紫の煙
を口や耳、それに鼻から出して、やがて体が朽ちて行った。
「レッドバスター!」
”ビシューン”、”ビシューン”
先ほど同様に、オトアがリフレクターソーサーのをコントロ
ールし、角度を変え、
\ピシャ/、\ピシャ/
フレクターソーサーが反射したビームが、次々とデーモン
フランケンの背中に命中して行く。
\ズキュン/、\ズキュン/
\ドスン/、\ドスン/
あっという間に、残り8体のデーモンフランケンを倒すと、
俺は、セクス(白シャツ吊りバンドの半ズボンの男の子)と
対峙する。
すると、コンバットスーツのヘルメット内の左モニターに映る
エードラム様が俺に言う。
『この子……ベビルデーモン級の悪魔よ』
それを聞いて、
(……ってことは、子供に見えるけど、今まで戦ったデケム
やノウェム、セプテン並みの悪魔と言うことになるよな……)
って思った。
「っく、なら、奥の手だ」
とセクス(白シャツ吊りバンドの半ズボンの男の子)が言うと、
急に……泣き出した。
((((((ビエ~ン・エン・エン)))))))
渡る。
「うっわ!」
俺は思わずヘルメット越しに耳に手をあてる。
『消音モード』
そして、すぐさま遮音モードに切り替えた。
”ミシミシ”
だが、セクスの泣き声があたり一面反響し、やがて、
天井や、壁がきしみだしたと思ったら、
\\\バキバキバキ///
とヒビが入って行き、
\\ガラガラガラ//、\ドスン/
天井や壁から岩が剥がれ落ちてきた。
(やばい、やばいぞ!)
◇
------(第三者視点)------☆
悪魔男爵バンバの地下拠点の3層あるフロアーの最上階
(地下1階)に、
「う"ぅ"ぅ"…」
と言いながら蹲る悪魔男爵バンバ。
”シュルシュルシュル”
蹲り、顔を押さえながら
が、自己再生能力により顔の火傷が消えて行く。
バンバの側には、クインクゥエ(フルプレートアー
マーの騎士風の男)が、心配そうに付き添っている。
そこへ、
「「「「バンバ様~」」」」」
と言いながら駆け付ける4人のベビルデーモン級の
悪魔達。
その4人のベビルデーモン級の悪魔達に向かい
、顔の火傷の修復を終えたバンバが立ち上がり、手を
揚げて言う。
「大事ない、もう治った」
バンバがそう言って、手をあげると、4人のベビル
デーモン級の悪魔達は、
「「「「ははっ!」」」」」
その場で控えた。
「クインクゥエ、すぐ、セクスの応援に迎え、どう
やらあの小僧力を増しておるぞ!」
バンバは自身の側に居たクインクゥエ(フルプレート
アーマーの騎士風の男)と呼ばれるベビルデーモン
級の悪魔にそう言うと、
「直ちに!」
とクインクゥエは、バンバに一礼すると、その場から
駆け出して行った。
すると、近くで控える4人のベビルデーモン級の悪魔
の1人のクレオパトラ風の女が聞く、
「小僧の力が増していると言いますと?」
その質問にバンバが、クレオパトラ風の女を見て言う。
「ウーヌムか……分からん、なぜ小僧が力をつけたかは
分からんが、以前の力とは比べ物にならん事だけは分か
る」
そして、4人のベビルデーモン級の悪魔達に向かって言
う。
「わしは、これよりデイダラーを起動させるゆえ、帥達
も持ち場戻り、直ちに小僧を打ち取る準備をいたせ」
その言葉に、
「「「「ははっ!」」」」」
と頭を下げ、その場から立ち去って行った。
◇
------(テンタ視点)------☆
((((((ビエ~ン・エン・エン)))))))
セクスの泣き声で、
\\ガラガラガラ//、\ドスン/
天井や壁から岩が剥がれ落ちてきた。
(やばい、やばいぞ!)
俺がそう思った時だった。
リフレクターソーサーのコントロールをしていた
オトアは、2枚のリフレクターソーサーをⅤ字に
組み合わせ、セクスの口元へと近づける……と、
((((((ビエ~ン・エン・エン)))))))
セクスの口元に近づいたリフレクターソーサーが、
セクスの泣き声を反射した。
((((((ビエ~ン・エン・エン))))))))
(((ワ~ン、ワ~ン、ワ~ン)))
すると……。
\\ボン//
突然、セクスの頭が吹っ飛んだ。
しかし、頭を吹っ飛ばされても、そのまま立っている
セクス。
その時、ヘルメット内の左モニターに映るエードラム様
が俺に言う。
『テンタ君!あの子が頭を再生する前に、悪魔核を破壊
して』
その言葉を聞いた俺は、即座に、ビームガンを抜くと、
「レッドバスター!」
”ビシューン”
\ズキュン/
見事、セクスの胸の悪魔核を撃ち抜いた。
\バタン/
頭の再生中のセクスは、その場に倒れるのだった。
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