第7話

パパの方の、おばあちゃまとおじいちゃまは、サンフランシスコで、アクセサリー店とクリーニング店をそれぞれやっている。

高3のボクと、高1の妹は、夏休みにサンフランシスコに行ってみた。

ケーブルカーの道沿いに2つのお店は並んでいる。

おばあちゃまとおじいちゃまは、大阪からはるばる来てくれたことを、めっちゃ喜んでくれた。

アクセサリー店に入ってみたら、壁や天井にところ狭しと、いろんなアクセサリー飾られてあった。アメリカの先住民族ぽいアクセサリーだとか、新しい可愛いアクセサリーだとか、いろいろ置いてある。

ボクは自分でも高校の美術部でアクセサリーを作っていたから、おばあちゃまに見せた。

「可愛くてオリジナリティあるアクセサリーね」

って言って、お店に置いて売ってくれた。

「また新しいの作ったら、すぐ送ってね」

って言ってくれた。


お店に、日本人の女の子のお客さん入ってきた。

「いらっしゃいませ~」

って言ったら

「あーっ、あやめっち」

って、その女の子言うから、誰かと思ったら、沖縄の中学でいっしょだった空香ちゃんだ。

「あーっ、空香ちゃんだーっ、久しぶりーっ」

って言ったら

「久しぶりーっ、1000年ぶりくらいかなーっ」

「そんな、あほな」

「いや、それくらいやろーっ」


それから妹とLAのディズニーランドに行って、ホテルで1泊した。

ボクは、妹の、泳いでる時の、どや顔をどうしても見たくて、近くのプールにいっしょに行った。

今も、妹の泳ぎ、ボクより上手くて、妹の、どや顔、いっぱい見れた。

めっちゃきれいな、どや顔だ。

きれいで可愛い、どや顔だった。


ボクの、どや顔の出来る唯一の背泳ぎ対決をお願いした。

今度も、わずかの差で、妹に勝つこと出来た。

やったあああ、背泳ぎだけは、妹に負けへんでーっ!うおおおおお!

妹も、めっちゃ笑ってる。


プールで、また空香ちゃんと会った。

「空香ちゃんも旅行なの?」

って聞いたら

「LAに住んで、もう500年くらいかな」

「んな、あほな」

「あっ、400年くらいか」

「どないやねんな」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る