第3話
ボクの体は女の子みたいだ。
小学生の頃も、家に遊びに来た妹の友達に会うと、ボクを見て、みんな最初は女の子のお姉ちゃんなんだと思ってる。
学校で、妹の友達に会っても、お姉ちゃんなんだって思われる。
でも、あとになって違うとわかって、みんなびっくりする。
小学校の上級生の女子には
「可愛い~」
って言われて、いつも学校でも追いかけまわされる。
小5の頃も、6年生の女子は、学校で会うと、いつもキャ~キャ~言いながら、走ってボクに抱きついてくる。それをかわして逃げていくと、いつまでも追いかけてくる。
中学生になった時、1年ぶりに、小学生の頃、追いかけまわされていた先輩女子たちと会ったら、またまた
「あ~っ!中学生になってる~!可愛い~」
って言われ、抱きつかれた。
でも、そんな先輩女子も、中2で沖縄に転校することになって、会えなくなるから、みんな順番にボクに抱きついてきた。
「沖縄に行っても松山のこと忘れちゃだめだよ~」
「あやめちゃんに会えないの寂しいよ~」
って言って、愛媛のマスコットキャラクターの「みきゃん」の、ぬいぐるみをくれた。
「わたしだと思って、いつも、そばに置いといてね~」
坊っちゃん団子、一六タルト、いよかん餅もくれた。
「沖縄の中2のあやめちゃんも楽しみだね~」
松山空港に見送りに来てくれた。
初めて飛行機に乗って沖縄に旅立った。
初めて離陸した。初めて飛んだ時、なんで飛べるんだろう?って思った。
空を飛んでいて、窓から陸上の景色の見える感動。
雲にも入ったりした。
那覇空港。
きゃあああ沖縄に来たあああって思った。
やはり空気なんとなく南国な感じ。
空気も、あったかい。
家に着いたら、港のすぐ近くの6Fだったから、めっちゃ景色良い。船も橋も公園も見える。風も気持ち良き。
家の床でコロコロ転がって遊んだ。
実は1年前にも、沖縄転勤の話もあったらしくて、ボクも中1だから、そのタイミングで沖縄の中学生になるのでも良いなあ~って思っていた。だけど、その時は実現しなくて、今年、中2の時に、今度は本当に沖縄の中学に転校することになった。
妹は小6だけど、妹になぜか先に洋間を取られてしまって、ボクはベランダに面した和室になった。妹の部屋はフローリングの床で気持ち良さそうで、いいなあ~って思ったけど、ボクの部屋も、たたみの部屋なので、ごろごろ寝っ転がるには、気持ち良き部屋だった。
部屋には小学生の時から使ってる机を置いて、三段棚に教科書や、好きな美術の本とかを並べた。
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