第2話

そんな大好きな街、松山から、中2の時に、沖縄県那覇市の中学に転校することになった。

担任の先生はホームルームの時に、ボクの転校の話をして

「あやめちゃんは、松山からちょっと離れた沖縄県那覇市の中学に転校することになりましたぞな。松山から離れてしまって、さびしいですけど、沖縄も良いところですので、あやめちゃんなら、どこに行っても、ちゃんとやれる子だと思っていますぞな」

みたいなことをみんなの前で話してくれた。

みんな、中1で仲良くなったばっかりで、中2からも、いっしょに勉強や部活動など、やっていきたかったから

「え~、せっかく中学生になって、あやめちゃんとも仲良くなれたのに~」

「やだ~、まだまだ、これからも、あやめちゃんといっしょに中学生やっていきたい~」

って、ボクの転校を惜しんでくれた。

「離れていても、四国も沖縄も、どちらも良いところですからね。あやめちゃんも、沖縄に行っても、松山のこと、四国のことを忘れずにいてください。松山も良いけど、沖縄もきっと良いところぞな~」

って先生も言ってくれた。

ボクは、先生の話を聞きながら、松山を離れることをめっちゃ寂しく思っていたけれど、同時に、それ以上に、沖縄に行けることに対して、めちゃめちゃ期待に胸をふくらませていて、もともと、ちっちゃい頃から女の子みたいな体のボクも、沖縄に行って、ますます女の子の体になっていきそうな、そんな嬉しい予感をしていた。

先生、1年間ありがとう。

先生は毎日「~ぞな」って松山弁をよくおっしゃってて、授業中とかにも話される、先生の松山の言葉に、いつも松山愛を感じていました。


放課後、美術部の教室にも行って、みんなにあいさつした。

美術の先生も

「あやめちゃんの描く絵、可愛くて先生も大好き。沖縄に行ったら、松山とはまた違った風景にも出会えるし、沖縄ならではの、沖縄独特の絵も描けるから楽しみですね~」

って言ってくださった。

美術部のみんなも

「え~、あやめちゃんといっしょに、もっといっぱい絵を描きたかったあ~」

「沖縄に行ったら沖縄の良き風景いっぱいあって、いいなあ~。松山の景色も忘れないで」

って言ってくれた。

ボクは

「松山城の近くで良き中学でした。松山城やお堀など、きれいな景色です。市電も可愛いし、ミカンも美味しい。梅津寺も道後温泉も、どこの景色もめっちゃ好きです。本当は中2も中3も松山の中学で絵も描いていきたい」

って、みんなにあいさつした。

松山を離れる寂しさをめっちゃ感じてたけど、それ以上に、沖縄に行くことの期待も感じてた。

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