第3話

頃視野は殺し屋と名乗って親分に取り入って、まんまと気に入られてやがった。


気に食わなかった。


俺には関係ないし、身代わりになってくれた奴が親分に気に入られる方が俺にとっては幸運な筈なのに、何故か腹が立った。


何もかもが馬鹿らしくなって大学を辞めた。

何もせず、ぶらぶらして毎日を過ごした。

気づくといつも屋敷の近くに来てた。

頃視野が出てくるのを待って、頃視野の姿を見て帰る。

そんな毎日を送っていた。


そうしたら、まあ当然ながら、親分に見つかって子分どもに屋敷まで引き摺られていった。

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