種を植えて魔物を作り大スタンピードを生き残れ～一体何周すればクリアできるんだ？このクロゲは～

クリア

　遂にこの日がやってきた。

　魔物が強くなり過ぎて、１体で大スタンピードを勝ち抜いてしまうから６日目の夜には種を植えないで、わざと失敗してを繰り返して、７日目に最終進化魔物を１００体並べた。

　これなら女神にも勝てるだろう。

　７日目という事で、いつもの大スタンピードが起きる。

　これを見るのも、もう何度目か……これが最後（・・）だと思うと、懐かしさすら感じる。

　最終進化魔物１００体によって、１体の犠牲もなく大スタンピードを生き抜いた。

　そして。

　「勇者様」

　空の上から女神が神々しく降りて来る。

「うふふふふふふふふふふふふふふふふ」

　この笑みを見るのも、何度目だ？

「やっと現れました～！　あの大スタンピードに耐えられた者に、最後の試練です～！」

　いつもの禍々しい鎌を取り出した女神の攻撃が放たれる。

　１００体いる最終進化魔物のうち、３体が消えた。

　すぐに魔物達が女神に襲い掛かる。

「私の攻撃を耐え抜いたですって！？」

　驚く女神と最終進化魔物達が戦い始めた。

　そして。

　最後に残ったのは。

「これも皮肉だな。あの日、大スタンピードに初めて勝った時も残ったのはスライム１体だったよな。女神を倒した（・・・）日も最後に残ったのは、この子だけか」

　地面に無残な姿で倒れた女神の上で、勝ち抜いたスライム１体がぴょんぴょんと跳ねる姿にどこか懐かしさを感じる。

　最後にスライムを撫でてあげる。

　『邪神を倒したので、スライムに邪神の力が注がれます』

　は？

　次の瞬間。

　邪神となったスライムの大魔法が世界を襲った。

　目を覚めるといつもの女神（・・）が空を飛んでいく。

　俺は地面に落ちた本を拾った。

　そして、そこには――――

　『その①。地面に種を入れて水をあげると次の日に魔物が生まれて味方になります』

　『その②。魔物は餌をあげないと１日で死んでしまいます』

　『その③。種は行商人が売ってます。多分』

　『その④。最初は種３つあげるね』

　『その⑤。７日後の大スタンピードで失敗したらまた繰り返しだからね☆』

　『その⑥。女神には気を付けろ。力を付けるのだ』

　『その⑦。魔物は９９体までだぞ』

　最後（・・）のその⑦が追加されていた。

　－完－