第26話 思春期のオ○ニーはめちゃくちゃ気を遣う


 オ○ニーを教えるって一体、浅上はどうやって教えるんだ?

 ま、まさか……実践!! 今、ここで?


 あの自慰行為とかしないとは思うけど実際してたらエロいだろうと感じる女子ナンバーワンの浅上が……この俺といる空間で、しかも……おっぱいである有川さんと共に?


 ゴクリ………。


 想像しただけでタちそうだ。

 何がとは言わないけど。


「よし、そうと決まれば早速"アレ"の出番だ!」


 そう言い、浅上はスクールバッグから"ナニカ"を取り出す。

 それは俺についてるものと明らかに形状が似ていた。

 まさか、これが女性のその……おもちゃか。

 初めてみた。


「リンカちゃん、それなーに?」


「これはオ○ニーするためのおもちゃよ」


「え? オ○ニーするのに道具が必要なの?」


「まあ、普通に素手でもできるけど、初心者にはこのディ○ドがおすすめかな……じゃあ早速、ナルちゃん、あそこに座って」


 浅上が倉庫の中にあったマットを指差す。

 有川さんは言われた通りにマットに体育座りで座る。


「それじゃあ……」


 浅上はディ○ドを手にし、有川さんに近づく。

 あれ、何だろう。すごく興奮している俺がいる。

 視力検査の時のように眼球見開きながら二人の領域を見つめた。


「まずどうすればいいの?」


「パンツを脱ごう」


「え?」


「まずパンツを抜いで。話はそれから」


「え、ちょ、リンカちゃん、何を言ってるの??」


「ほらさっさと脱いでよ」


「ぬ、脱がないよ!!」


「なんでや!!!」


「なんでもだよ!!!」


 浅上ってテンション上がると関西弁になるよな、西の人なのかな?

 ってんなことよりも、やっぱりこうなるよな。

 下のことに対して抵抗意識がある有川さんがこの場で自慰行為を実践するはずがない。

 そうそう俺得展開にならないよな。少し期待して損したぜ。

 やれやれとため息を吐き、俺はジャ○プを再び手にした。


「え、ナルちゃんオ○ニーしたいんじゃないの?」


「オ○ニーするのにパンツ脱ぐ必要あるの?」


「ある」


「あるんだ……もしかして、そのオ○ニーってエッチなやつなの?」


「まあそうだね」


「な、ならや、やらないよ! エッチィのは嫌いだから」


 おっ、今のセリフ、トラ○ルのヤミちゃんぽかった。


「そんな金色の闇みたいなこと言っちゃって」


 奇しくもこいつも同じこと思っていたとは……。


「いいナルちゃん! 確かにオ○ニーはエッチィことだし、やっているところを家族に見つかったらめちゃくちゃ死にたくなる。次の日から親が気を遣いはじめてめちゃくちゃ生活しづらくなる。だけど! それでも、親がいない日を選んでやったり、腹痛を訴えながらトイレでやったり、勉強集中するからと部屋に入らせないようにしてやったりするものなの」


「そこまで……?」


 こいつ……本当にJKか? やってること思春期の男の子じゃん。ぶっちゃけ共感しかないんだが。


「ええ。そこまでしてもやりたくなるものなの! ナルちゃん!」


「うわっ!」


 浅上が突然、有川さんを抱きしめる。


「リ、リンカちゃん!?」


「ナルちゃん……それでもオ○ニーはとても気持ち良いことなの。私はそれをナルちゃんにも味わってほしい……。だってナルちゃんは私のかけがえのない大切な親友だから!!」


 有川さんの耳元で囁く、浅上。

 おいおい、まさかこの流れは……。


「トゥンク!!!!」


 有川さんが堕ちた。


「ナルちゃん、やろ、オ○ニー」


「や、やりましゅ……!」


 おいおいまじかよ………。


 本当にやるのか……? 

 

 ここで有川さんが……浅上と?


 …………………

 

 

最 高 じ ゃ な い か !


 俺のボルテージが上がる。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る