男子高だから仕方ない

ナカムラ

男子高だから仕方ない

 オレは、涼人(すずと)。

私立の男子高校の2年生だ。


 オレは、いつも、小学生からの幼なじみの友人の優樹(ゆうき)と、遊んでた。

他の友人も含めて、色々、遊びに行ったりした。

残念ながら、男子高だから、女の子と出会うチャンスもない。

それでも、オレ達は、毎日を謳歌していた。


 もちろん、受験も近付いているし、勉強も懸命にやっていて、解らないところは、お互いに教えあったりしていた。

まあ、勉強も運動神経も優樹とオレは、ほぼ同じぐらいだった。


 ある日、オレと優樹は、バスケット部で、練習で汗をかいていた。

他の部員達は、帰り2人で残って、練習をしていた。

オレは、優樹に話しかけた。

「優樹。先にシュートが入った方から、何か賭けるか。何にしよっかな。えーと……」

「まぁ、シュートが入ってから、決めようぜ」

2人とも、必死でシュートを決めようとしたが、力が入り過ぎたせいか、中々、入らなかった。


 結局、シュートを決めたのは、オレでは、なく優樹だった。

「悔しいなぁ。優樹に負けちった。オレが……」

その時、優樹の唇が、オレの唇を奪った。

とても、軽いものだった。

「チュッ!これが涼人と賭けてたものだ」

優樹は、急に恥ずかしくなったようで、顔を真っ赤にしながら、はぐらかした。

「なんてな。お前のことをからかっただけだよ。本気にしたのか。オレは……」

今度は、オレが、優樹の唇を奪った。

「チュッ!なんだよ。賭けてたもの一緒だったのか。オレ、お前のこと、ずっと前から好きだった」


 オレ達は、片手をお互いにギュッと握りあい、熱いキスをした。


         了

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男子高だから仕方ない ナカムラ @nakamuramitsue

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