第197話 何かが掴めたかも……。え!? もう一回!?
ドクンドクンドクン…………
これはあたしの心臓の高鳴りなのか、それとも優一から注がれる熱いものなのか……。
いいえ、きっと両方ね。
あたしは無意識に優一にしがみついていた。
初めて—————。
痛いって聞いていたけれど、そんなことはなかった。
とても気持ちいいところを抉られて、あたしは優一の激しい攻めを受け止めていた。
喘ぎが止まらず、何度もイかされた。
そして、受け止める準備ができた刹那。
熱いものが一気に押し寄せてきた。
「優一………」
「ん?」
「キス、してもいい?」
あたしのおねだりに優一は一瞬悩んだ。
そりゃそうだよね。彼は千尋の彼氏……いいえ、旦那様なんだから。
「………いいよ」
「ありがとう………」
あたしはお腹の中に熱いものを感じながら、キスをする。
チュッと軽いキス———のつもりだった。
でも、あたしとのエッチでも、もう一人の優一を呼び起こしてしまったらしい。
舌を絡めるエロいキスを強要してくる。
「ちょ、ちょっと!? 優一!?」
「…………………」
あたしは抵抗を見せるが、優一にしては力が強すぎる。
もしかして——————!?
あたしはあることに気づくが、それを思考としてまとめ上げられる前に、あたしは優一にうつ伏せにさせられ、後ろから叩きつけられた。
「んほぉぉぉぉぉっ!?」
まだ、熱いものが溜まっているのに、それを無視するかのように押しのけて優一のものが突き立てられる。
一瞬、思考ができなくなる。
が、あたしはケダモノにヤられている、ということだけは理解できた。
とはいえ、それが分かったからと言って、どうしようもなかった。
奥に叩き付けられている衝撃が走る。
あ、これ、マジでやばいかも………。
こんなに激しく打ち付けられているのに、なぜかお腹の方では幸せを感じ始めている。
て、ちょっと待って—————!?
これって…………。
「ゆ、優一!? ちょっと待って!? これはマズイって!」
ど、どうしよう!?
何だか、お腹の奥で疼きを感じ始めてる!
「あっ! ダメ! ダメだってぇぇぇぇぇぇぇぇ………♡」
衝撃が止まらない。奥が付かれるたびに歓喜の疼きが伝わってくる。
幸せのキスをしてくるなんて…………。
これ、いつもあの子、シてるの!?
こんなの何度もしちゃったら壊れちゃうよぉぉぉぉぉぉぉぉ………。
あたしはその瞬間、身体の奥から来た大きな波に飲み込まれて、意識が飛んだ。
モニタリングルームで私と美優ちゃん、そして助手の由美ちゃんが見守っていた。
が、さすがに白目をむきながら、オホ声をあげる幼馴染に驚きが隠せなかった。
「それにしても、凄いわね……。麻友もなかなかやるじゃない」
「いや、その前にいつもあの攻めを受け止めている千尋お姉さまの方が凄いと思いますけれど……」
「ふっ! 愛が違うのよ、愛が」
「いや、単に淫乱なんだと思いますよ」
「ちょ、ちょっと!? どういう意味!?」
「何だったら、ご自身のエロ動画見ます?」
「う…………」
美優ちゃんが、タブレットのファイルを私に見せつけてくる。
今にもボタンが触れて、再生されそうな感じだ。
ど、どんなシーンだろう……。
「ふふっ! 大丈夫に決まっているじゃない」
私は敢えて強気でいた。
が、それは数秒後に後悔に変わる。
「じゃあ、仕方ないですね」
美優ちゃんは作った笑顔のまま、動画ファイルをタップした。
で、そこから流れてきたのは、ここでは表現できない。
表現したら、小説そのものがBANされちゃう! と作者の嘆きが聞こえてきそうなものだった。
「み、美優お姉さま!? 何でしょうか、この映像……。映像なのに、エロいムワッとした匂いがしてきます!」
「そうでしょう? 高校の生徒会長は夜な夜なこんなエッチをしていたんだよ?」
「まあっ! これはなかなか淫乱ですね」
も、もう! 本気でこんな映像を見せつけるなんて、何て恐ろしい子!
「もう! ゴメンってば! 私はエッチで淫乱な女ですぅ~!」
「あはは、もう、謝っちゃうんですか? もう少し耐えてほしかったですね……。そうすれば、もっと凄いのがあるのに」
「お姉さま!? もっと凄いのがあるんですか!?」
「あるよ~。見たい?」
「見せなくていいです!」
さすがに見せたくない! いや、見られたくないに決まっているじゃない!
これ以上のシーンとかいつのやつだろう……? もう、どのシーンが来ても、ここでは表現できないくらいエッチなやつに決まっている。
「と、とにかく、麻友を助けなきゃ!」
「えー、あの猛獣の中に入るとか怖すぎるんですけど……」
由美ちゃん、文句言うんだね。
「あたしもお兄ちゃんにされるには優しい方がいいです」
美優ちゃん、そういう問題じゃないんだよ?
てことは、私が行けってこと?
「あ、千尋お姉さま、問題ないですよ。だって、麻友ちゃんとのエッチなシーン見て、濡れてるでしょ?」
「………ど、どうしてわかるの?」
「あー、リストバンドからの情報でバッチリです」
うあ。もう最悪なリストバンドだ。これは管理じゃない。明らかに監視じゃない。
「てことで、いってらっしゃいませ~」
私はポイッと優一さんの寝室に放り込まれる。
と、同時に優一さんの視線がこちらを向く。
ムワッとした男の匂いにさらに私の下腹部が疼く。
「あー、もう、ダメね………」
私はそのままベッドに押し倒され、優一さんに美味しく食べられちゃいました♡
あ、ダメ! ワンちゃんみたいに舐められたら———————!!
入室早々、私は彼の舌で身体を痙攣させられたのだ。
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