第195話 改めて言っておくけど、幼馴染は淫夢魔。
「な、何だか恥ずかしいかも……」
千尋さんと違って、少し日焼けした健康そうな肌をすべて晒すと、彼女はそう言った。
麻友は千尋さんよりも実は胸がある。
千尋さんはいつもそのことに対して、お怒りのようだが、今は勝っているから、と謎の期間限定勝利宣言に酔いしれているらしい。
「それは初めてだから? それとも幼馴染だから?」
「………………意地悪」
「え、いつもと反応が違う」
「そりゃそうじゃない! あたしだって女の子なんだもん。こうやって素肌を好きな男の子に見られると恥ずかしくもなっちゃうわよ……」
「じゃあ、見ない方がいい?」
「それはヤダ……。優一にいっぱい見てほしい。今日は好きにしてもいいってあの子からも許可が出てるんだから……」
そう言って、麻友は求めるようにボクにキスをしてきた。
淫夢魔と言っても、姿は人間だ。
それも見慣れた—————。
これまで麻友とは小さな子どものころから一緒に生活してきた。
ご近所さんとして、一緒に遊び、幼稚園、小学校、中学校と一緒に来て、高校も同じ……。
肌という部分では、夏のワンピースやスクール水着……今思うと、中学1年生のときにチラッとワンピースから見えた乳首に反応してしまったのが、性の目覚めかもしれない……。
あれは——————、
「また、おっぱい見てる。本当に好きだよねぇ……、優一は」
「あのさ……中学1年のころ—————」
「ワンピースからちらりと見えたピンク色の可愛い乳首を見て、勃起しちゃったんでしょ?」
「うっ…………」
「んふふ♡ あれはねぇ~、なかなか精通が来てないようだったから、あたしが目覚めさせちゃったんだよねぇ~」
「ええっ!?」
それって、あまりにも策略家じゃないか!?
「ほ、本当に!?」
「そうだよ~? あたしはね、小学校の上位学年のころから、夏場はやたらとワンピースを着るようになったのは、優一に性の目覚めをしてほしかったのよ。そうでないと、あたしが濃厚な精気をもらえないからね!」
彼女はいつものような感じでケラケラと笑う。
「あれですっかりと良い匂いを出すようになっちゃったよね~」
「じゃ、じゃあ、もしかして、ボクの精通は………!?」
「そう。あたしの口の中♡ 普通は夢精でパンツの中に出しちゃったりするでしょ? でも、優一のはあたしが丹精込めて、ちゅぱちゅぱごっくん! ってしてあげたの」
「———————!?」
身振りをつけながら明るく説明する麻友に対して、ボクは衝撃を受ける。
どうりでボクの精通でパンツが濡れてなかったわけだよ……。
周りのみんながそういう話をチラチラとしている中で、自分もそういうのがあったと感じた朝、パンツがこれっぽっちも濡れていなかった。
思わずボクは疑心暗鬼になったのを今でも覚えている。
果たして、ボクは単に夢の中で夢精したのだろうか……。
夢精とはそういうものなのだろうか、と。
それから幾度か、夢精をした感覚はあったが、パンツが濡れていないという日が続いた。
「それにしても、優一のは濃厚でたまんなかったよ……。優一一本に絞っておいて正解だったね! 他の人にこんなことしたりなんかしないもの……」
そういいながら、麻友はボクにそっと抱き着く。
程よく胸がむにゅんとつぶれる。
「あ~、やっぱりいい匂い♡ いつも、こんなのを嗅ぎながら、エッチしているなんて、あの子、本当に幸せ者だわ」
「ま、麻友……嫉妬?」
「うーん。そうかもしんない! でも、今日はあたしの魅力をたっぷりと味合わせてあげるからね」
そう言うと、彼女はボクの元気づいたものを手にして、とろりと唾液を垂らす。
千尋さんが言っていたことがある。
淫夢魔の体液は媚薬の代わりになる、と。
つまり、麻友の唾液も—————。
そう思った刹那、下半身に血液の脈動を感じる。しかも、一転に集中するように!
あ、熱い! メチャクチャ熱いんだけれど!?
「やっぱりすごい……。唾液だけでこんなになっちゃうなんて……♡」
麻友の瞳はすでにうっとりとして、恍惚の表情だ。
ボクの中から先走ったものが溢れてくる。
「あー、勿体ない!」
そう言うと、いやらしく蠢く舌がちらりと見えた瞬間、ボクのものを喰らいついた。
「っあ————————————っ!?!?!?」
な、なんだよこれ!?
千尋さんにしてもらったものとは全然違うぞ!?
いや、違うどころか、桁外れの違うがあって、すでに違う行為にしか思えない。
麻友は吸い出しつつ、上下運動をする。と、同時に舌が絡んできて、ボクの意識が飛びそうになる。
「んはっっっ!?!?!?!?」
数分も持たずにボクの体はビクビクッと痙攣させて、脱力する。
ボクの下半身がブルブルッと痙攣した瞬間に麻友は吸い取りつつも、解放してくれた。
「んっく! あー、やっぱり濃いね! 優一の最高だわ!」
歓喜の表情をしつつ、吐き出してしまったものを飲み込む。
「これは、明日、お肌艶々間違いなしだなぁ~!」
ボクの精液はコラーゲンか何かなの!?
ボクはツッコミを入れたくなったけれど、そうはしなかった。
だって、彼女はニヤリと意地悪く微笑みながら、ボクに対してマウントポジションを取り、
「じゃあ、初めて、あげちゃうね♡」
悲しいかな、ボクの下半身は見事な復活を遂げてしまったのだ。
ああっ!? どうしてボクの身体ってこんなにエッチなの!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます