第22話 ボクのナニをアレする少女。(改)

 結局、しっぽりと洗われてしまった。

 下半身に至っては、ボクは抵抗をしたが、魔力で拘束されて丹念に洗われた。

 だけど、欲望を吐き出すことだけは、させてくれなかった……。

 さすが吸血鬼だ。

 特濃性欲まみれ血液を生成するために、ボクが性欲の限界に達しそうになりそうな一歩手前で、彼女は手を退く。

 何たるテクニシャン………。

 しかも、湯船には一緒に浸かり、抱きしめさせられる始末。

 彼女の柔らかいきめ細やかな肌が、ボクの腕に吸い付くように感じる。

 時々、彼女はいたずらでボクの腕に柔らかい果実を触れさせてきて、その都度、欲望を抑え込むのに必死だった。

 でも、ボクも健康優良児の一人だ。

 こんな綺麗な裸が目の前にあって、そこにセックスシンボルを押し付けられて、下半身がスンッとしているわけがない。

 彼女のお尻のあたりに、突起物が当たっていないことを切に願いたいが、どうやらバレバレのようで、タイミングよく彼女はボクに身体を密着させて、突起物をお尻でグリグリしてきたのである。

 ああ、よ……お前も素直だったんだね。


「さすがに高校生ともなると、硬さが違いますね」

「ひぅっ!?」


 お願いだから、を弄ぶのだけは、ご勘弁いただきたい。

 すると、彼女は何を思ったか、徐に立ち上がる。

 もちろん、ボクの目の前には、お湯が滴り落ちる美少女の裸体が…………。


「うわぁぁぁぁぁっ!?!?!?」


 ボクは咄嗟に視線を逸らそうとする。

 が、彼女はお構いなくボクの耳元に唇を近づけて、


「言ったではありませんか。私の全部、隅々まで知っていただくって……」

「た、確かに言いましたけども………」


 それとこれとは話が別だ。

 さすがに同棲を始めたからといっても、同級生の美少女の裸体を目に焼き付けるのは、さすがにまずいのではないか?


「こうやって、触れてもいいんですよ?」


 そういって、彼女はボクの手を、彼女の右胸に押し当てる。

 さっきまで大人しくさせようとしていたが、無理だった。

 こ、これは仕方ないだろぉ~~~~~!?


「優一さんって本当に素直ですね! 明日は本当に特濃をいただけそう♡」


 そういうと、彼女は一足先に湯船から上がり、リビングに去っていった。

 残されたボクはというと、もう、鼻血が出そうなくらい悶々とした気持ちで満たされていた。




 ボクがそこで難が去ったと思って、気を許したのがいけなかったのだと、そのあと気づく。

 風呂上がりに浴槽の清掃をして、寝間着に着替えてリビングに行くと、食器などはすべて洗い終え、千尋さんはすでにそこにはいなかった。

 ボクは心身ともに火照った状態だったので、冷蔵庫からお茶を取り出して、喉を潤す。


「ふーっ」


 一息つくと、3枚並ぶ扉の真ん中の扉を見つめる。

 その奥にきっと千尋さんはいる。

 思わず、ボクは自身の部屋で寝ようかとも思ったが、彼女が来てからボクの部屋にあったベッドはどこかに隠されてしまった。どうやら、本気で一緒に寝ることを続けるようだ。

 ボクは真ん中の扉をノックする。

 返事はない。どうやら、彼女が先に寝ているようだ。

 ボクは音を立てずに扉をスライドさせる。ベッドにはすでに彼女が寝ているようで、布団がふわりと人型を作っていた。


「やっぱり疲れていたんでしょうか……」


 ボクがそっと近づくと、可愛らしい寝顔をしながら寝息を立てる彼女がそこにいた。

 まあ、まだ同棲生活も始まったばかりなのだ。

 彼女もきっと緊張の中で一緒に生活しているのだから、仕方ない。

 ボクも寝ようと思い、掛け布団をそっとめく――――――。


「――――――――!?!?!?」


 そこにはスケスケの黒のネグリジェに身を包む彼女の姿があった。

 学校ではあれだけ清楚可憐だというのに、まさかの同棲生活では本性丸出し状態。

 私はいつでもあなたを魅了しています、という意思表示がなかなかエグイ。

 ボクは邪魔にならないように、そっと横にお邪魔する。

 このまま朝までボクは何も起こさないことを祈るしかない。まあ、やってしまったら、責任を取るということで………て、それこそ彼女の思う壺なのでは―――?


「こんなに可愛い彼女が、ずっと一緒に居てくれたらボクだって本当は嬉しいですよ……。でも、ボクには自信がない………。ボクには千尋さんの横に立っていて良い男なのか、という自信がないんですよね。それがボクの返事ができない理由なんですよね………」


 ボクはぼそりと呟く。彼女には聞こえないような独り言を―――。

 彼女は唸るような声を上げて、ボクに抱き着く。

 ボクは思わず悲鳴を上げそうになってしまう。千尋さんはネグリジェ一枚なのだ。

 ボクの左腕は彼女の双丘にムニュンと挟まれて身動きできなくなってしまう。

 もちろん、下半身が再度、臨戦態勢に移行する。

 ボクの性欲ももう、限界に近付いている。吐き出せるものなら、吐き出したい!


 ちゅぷちゅぷちゅぷ………。


 そうそう。こうやって溜まったものを吸い出すような感じで………。


 ちゅるちゅるちゅる………。


 てか、ちょっと待って!? この吸引力は何っ!?


「うっ!? う、うぐぅ…………」


 ボクは苦悶のよう表情を浮かべる。苦しんでいるわけではない。我慢できそうにないのだ。

 今日は帰宅後、ずっと千尋さんから性欲を奮い立たされるようなことばかり行われていたので、すでに敏感になっていたというのが正しいのだと思う。


「はぁはぁはぁはぁ………」

「ゆ、優一さん!? どうされたんですか!?」


 横にはエロい黒のスケスケネグリジェ……しかも、少しポロリ仕掛けてるぞ! 状態の千尋さんがボクを心配そうにのぞき込んでいる。


「あ、あぅぅぅぅ……。もう、ダメです…………!」

「ま、まさかっ!?」

「うあっ!?!?!?」


 ボクが悶えつつ悲鳴を上げると同時に、彼女が掛け布団をはがした。

 そこには見覚えのある角と茶髪……いやむしろ今はショッキングピンクのような色合いの髪の美少女が、ボクの下半身で屈みこんでいた。

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