第152話 鷹の爪、作戦会議中

鷹の爪上層部では話し合いが続いていた。

どうやって傾き続けている鷹の爪を立て直すか。


そして個人的な恨みで、幹部のゴールズは相変わらず復讐を画策していた。


話し合いではいい案が中々出てこない。


とりあえず、現在急激に力をつけてきているゴチンコのギルドをどうにかしなくてはならないと言う話になった。


そのためにはどうしたらいいか様々策を練るのだが、どうもいい案は思い付かない。


職員の1人が、


「やはりジェイドですかね」

と言った。


混沌を司る漆黒の翼†ジェイド。

彼が御前試合を駆け上がって行ったせいで鷹の爪は傾いた。

絶大な人気を持つ冒険者、アリスの鷹の爪脱退も、思えばジェイドが原因だ。


そんなジェイドをどうにか鷹の爪に勧誘する。それがダメなら抹殺する。

それができれば、鷹の爪は元の売り上げを取り戻せるかもしれない。


「しかしそもそもジェイドの居所が分かりませんから」


その言葉に幹部たちはうーんと唸った。


「何か大々的に、ジェイドの居場所がわかるような、そんな偶然ありませんかね」


などと軽口を叩いた幹部が議長に一喝された。


彼らはまだ知らない。

数日後、国王からポルカと言う辺境の地にジェイドが、領主として着任すると言う発表がされることを……。

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